【絶望の国で母は戦う】映画「新感染半島 ファイナルステージ」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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母の強さを教えてくれる王道ゾンビ映画

2020年の韓国映画
出演者はカン・ドンウォン、イ・ジョンヒョン、キム・ドユン、クォン・ヘヒョ
大ヒットゾンビ映画、新感染ファイナルエクスプレスの4年後を描いたパニックホラー

こんな人にオススメ!
・王道的ゾンビ映画が好き
・強い女性の活躍が見たい
・ちょっと感動要素も欲しい

プライムビデオ「新感染半島 ファイナルステージ」が5分でわかる!

あらすじ

亡国への帰国

韓国で謎のウイルスが蔓延し、感染者が次々とゾンビ化する事件が起こる。
韓国軍に所属するジョンソクはアメリカの軍艦に避難民と乗っていたが、避難民の中から感染者が出て乗客が次々とゾンビ化する。
そんな中、感染した息子のそばから離れない姉がゾンビ化した乗客たちの中に取り残されるが、ジョンソクにはどうすることもできず置き去りにする。

それから4年、ジョンソクは姉の夫チョルミンと香港で暮らしていた。
差別の中落ちぶれた生活をするジョンソクたちは、香港マフィアから崩壊した韓国でトラックから大金を盗んでくるよう依頼される。

ジョンソクとチョルミンら韓国人グループは、夜間に崩壊した韓国に潜入する。
目標のトラックと大金を見つけた一行だったが、誤ってクラクションを鳴らしていまい、大量のゾンビが音に反応して駆け寄ってくる。
何人か倒して走り去るも何者かがトラックの周りに照明弾を投げ込んだためゾンビに見つかり、逃げる途中で事故を起こしてしまう。

車を失い、大量のゾンビに襲われたジョンソクだったが、あわやのところで走ってきた車に助けられる。
一方のチョルミンは冷凍車の荷台に隠れていたが、残虐な武装集団631部隊に車を奪われアジトに連れて行かれる。

631部隊

ジョンソクは車に乗っていたジュニとユジンの家で母親ミンジョンと師団長と呼ばれる老人に会う。
しかしジョンソクは、この母娘が4年前逃げる途中で見捨てた母娘であることに気づく。

母娘はその後631部隊にいたが脱出、SOSを送りながら隠れて暮らしていた。
SOSは届くことなく母娘は絶望、師団長もおかしくなりしきりにジェインという人物の名を口にするようになっていた。
ミンジョンは、ジョンソクが韓国潜入時に衛星電話をトラックに置いてきたことを知り、取りに行くことにする。

その頃、631部隊のソ大尉はジョクソンらが残したトラックから大金を見つけていた。
大金とともに残されていた衛星電話を取ったソ大尉は、香港マフィアからインチョン港に金を届ける仕事を依頼される。

ジョンソクとミンジョンの一家は、夜を待って衛星電話を取りに行く。
ミンジョンは明け方まで車に戻らなければ家に帰るよう姉妹に伝え、決死の覚悟でジョンソクと出ていく。
ジョンソクとミンジョンは無事トラックを見つけるが、衛星電話は壊れており使い物にならなかった。
そこにソ大尉がやってきたので、ミンジョンは銃撃戦の末トラックで轢き倒してソ大尉の衛星電話を奪う。

人間同士の争い

631部隊に捕まったチョルミンが、ゾンビから逃げ回るショーに参加させられていることを知ったジョンソクはチョルミンを助けに向かう。
一度はチョルミンを助けることに成功したが、チョルミンは逃げる途中でファン軍曹に撃たれ命を落とす。
ジョンソクがファン軍曹の部下たちと戦っているところに、ミンジョンがトラックで突っ込んできてジョンソクは脱出する。

二人の乗ったトラックは並み居るゾンビを轢き倒し、ジュニの運転する車と合流することに成功するが、ファン軍曹率いる631部隊の追撃を受ける。
激しいカーチェイスはゾンビを巻き込んで繰り広げられ、最後はジョンソクがゾンビで満ちたビルのガラスを破壊、ファン軍曹は大量のゾンビに襲われ死亡する。

なんとか無事に港に着いた一行だったが、そこにソ大尉が現れジュニを人質にとりトラックを奪おうとする。
ユジンがソ大尉の注意を逸らし、ミンジョンとジョンソクは反撃に出るが、トラックはソ大尉に奪われ迎えにきていたマフィアの船に乗り込まれてしまう。
しかしマフィアは金が荷台にあるのを確認するとソ大尉を撃ち、ソ大尉は死に際にトラックを動かし船にゾンビを引き入れる。

救出

夜が明け、ヘリが飛んできたのを見つけたミンジョンは、姉妹をジョンソクに託し一人残ってゾンビを引きつける。
国連のヘリは師団長のSOSを聞いてやってきており、率いているのはジェインという人物だった。

ジョンソクと姉妹はジェインに助けられるが、ジュニがミンジョンを待つと言い張ったのでミンジョンは自殺しようとする。
ジェインもミンジョンを見捨てて行こうとするが、ジョンソクはミンジョンを救うことを決意、ゾンビの群れに立ち向かう。
ミンジョンは無事ジュニらと合流し、ジョンソクも無事にヘリに乗り込み、一家はあたらしい世界に飛び立つのだった。

レビュー・考察

ゾンビ映画史上稀に見る感動作だった「新感染ファイナルエクスプレス」の続編に当たるが、ストーリーの繋がりはないので本作からでも楽しめる。

前作から打って変わって本作は完全に韓国版ウォーキングデッド。

前作の事件から4年、韓国は崩壊しゾンビだらけになっている。
ゾンビ化の波が止まった要因が北朝鮮というのがなんとも皮肉。

本作は王道ゾンビ映画らしく、主人公のジョンソクは元韓国の軍人で普通に強い。
何度もゾンビの群れに襲われるが、その度無傷で生還する。

しかし、そのメンタルはどこか合理的で無茶な戦いは決してしない。
冒頭で助けを求めるミンジョンを見捨てたり、その後も船でゾンビに囲まれた姉を見捨てたりと、頑張れば助けられたかもしれない命を見殺しにしてきた。
ラストシーンでも生き残る目の薄いミンジョンを見捨て、ジュニとユジンだけでも助けようとする。

このシーンでジョンソクが4年前ミンジョンに言われたが無視した「娘だけでも助けて」のメッセージを回収するあたりの伏線は見事。
しかしそれだけで終わらず、ジョンソクは姉もチョルミンも救えなかった後悔を繰り返さないことを決意、無茶な戦いに打って出てミンジョンを救出する。

また、ボケたと思われていた師団長が実は本当にジェインと連絡をとっており、最後には救助に来てくれたあたりはうまいと言わざるを得ない。

ウォーキングデッドよろしく本作でも敵はゾンビでなく人間、631部隊というならず者集団である。
初めは生き残った人々を救うための軍隊だったが、次第に秩序を失っていたことがミンジョンから語られている
。631部隊はゾンビの扱い方を理解、すでに怖いものではなくなっており、ファン軍曹は飼い慣らしたゾンビを使ってショーを楽しんでいた。

その戦いでは、民間人のミンジョンとジュニが女性ながらかっこよく大活躍をする。
子供を守る母親は強いということを改めて教えてくれる一本に仕上がっている。

ゾンビ映画の限界を超えた感動作の前作はコチラ!

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