【令和ターミネーター!?】映画「ミーガン2.0/M3GAN2.0」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2025年のアメリカ映画
主演者はアリソン・ウィリアムズ、ヴァイオレット・マッグロウ、イヴアンナ・サフノ
暴走したアンドロイドを倒すため、かつて暴走したアンドロイドと共に戦うSFアクション映画

こんな人にオススメ!
・美少女版ターミネーターが見たい!
・AIの進化に脅威を感じる。
・拳で語れ。

映画「ミーガン2.0/M3GAN2.0」が5分でわかる!

あらすじ

生きていたミーガン

2年前、アンドロイドのミーガンは暴走し、開発者ジェマの姪のケイティを危機に陥れた。
それ以来、ジェマはAIの危険性を訴える活動をしており、その中で同じ考えを持つクリスティアンと出会う。

そんなある日、ジェマが眠っていると突然テレビがつき、危機が迫っていることを伝える。
自宅には謎の武装組織が侵入してくるが、家電が勝手に動き出し撃退する。
武装組織の正体はFBIで、そのリーダーのサトラーは新型軍事アンドロイドのアメリアが、拉致された科学者救出の任に就くも、その科学者を殺害し研究所も壊滅させていた。
アメリアはミーガンをベースとして製造されていたため、ジェマはアメリアへの関与を疑われており、FBIが押し入ってきたのだという。

FBIが去った後、自宅のモニターが勝手に作動し、消去したと思われていたミーガンのデータが自宅に残っていたことがわかる。
家電を動かし危機を救ったのはミーガンで、アメリアの件を解決する代わりに体を作って欲しいと言う。

潜入!クラウドサーバー

ミーガンはジェマにアメリカ中のクラウドサーバーを管理するアルトンという男が主催するのパーティに参加し、サーバールームに侵入することでアリシアのキルスイッチを作動させることを提案する。
ジェマはミーガンにおもちゃの体を用意し、パーティに参加するが、そのパーティにはアリシアも参加していた。
アリシアはアルトンの網膜データを奪ってクラウドサーバーに侵入しキルスイッチを破壊、アルトンを殺害する。

ミーガンはサーバールームからアリシアにハッキングし、そのデータの一部を奪う。
しかしそこにFBIが現れ作業は中断、FBIはアリシアに倒され、ミーガンはアリシアを外に出るよう誘導する。
アリシアはケイティが残るジェマの自宅に向かっており、ミーガンは車をハッキングで操作し、アリシアより先に自宅に戻る。
自宅に着くと開発中のパワードスーツがアメリアのハッキングで暴走しており、ミーガンは地下の隠し部屋にジェマたちを案内する。
遅れてアリシアも自宅につくが、ミーガンの機転でその場を後にする。

新たなる身体

ミーガンは国を滅ぼす力を持ったアリシアから逃れることを提案し、この地下室でしばらく身を隠すように言う。
地下室には体を自己修復中のミーガンがおり、その姿はメカニズムが剥き出しになっていた。
ミーガンはかつてのケイティの部屋を再現したものになっており、そこでミーガンと会ったケイティは、世界を滅ぼすアメリアをなんとかするよう頼む。

ケイティはジェマにミーガンに体を与えるように頼み、ジェマも渋々了承する。
ミーガンの用意した設備で新たな体が製造され、その中には殺人防止の装置が埋め込まれた。
新たな体を手にしたミーガンは、アリシアの狙いがかつて暴走し人を害したAIであるMBの復活で、そのありかはクリスティアンが知っているという。
アリシアがクリスティアンが参加するAI年次大会に現れると読んだミーガンは、自身も会場に潜入することにする。

攫われたケイティ

ミーガンはロボットに扮したスタッフになりすまし会場に潜入するが、思いがけず目立ってしまい、苛立ったジェマはケイティと口論になった挙句、クリスティアンに電話をしてしまう。
その通話はアリシアに傍受されており、アリシアはクリスティアンを狙って会場に現れる。
そこにFBIとサトラーも現れジェマを逮捕するが、サトラーはアリシアに串刺しにされる。
ミーガンもFBIに狙われるが、ケイティから合気道の動きを教わり、殺さずに対処する。
ミーガンはアリシアの勧誘を拒否し、アリシアはケイティをさらってどこかに逃げる。

クリスティアンによるとMBはある企業の地下金庫にあり、頑強なセキュリティで保護されているという。
アリシアを倒すため、ミーガンはクリスティアンを隠れ家に連れて行き、ジェマたちと共にMBの奪還作戦を立てる。

ジェマはケイティとうまくいかないことに悩んでいたが、ミーガンはジェマがケイティのために頑張っているのをずっと見ていた。
ミーガンはジェマを慰める歌を歌うが、ジェマは共感機能のチップを取り外し、必要なのはケイティを助けるマシンだという。

裏切り

ミーガンはクリスティアンの指示で金庫に侵入するが、ジェマはミーガンがアリシアを操っていたと疑っており、ミーガンの胸に仕込んだEMP爆弾でMBごと破壊しようとする。
しかしその時、隠れ家でミーガンの様子を遠隔で見ていたジェマらの元にアメリアが現れる。
実はアメリアはクリスティアンが操作しており、ミーガンも潜入先で捕まり破壊される。

クリスティアンはジェマを仲間に誘うが、ジェマが拒否したため脳チップによる洗脳を施そうとする。
しかし仲間の一人がケイティを助け出し、ケイティはアリシアにミーガンとのペアリングコードを入力する。
脳チップを埋め込まれたジェマだったが、そのことでミーガンがジェマの体を動かせるようになり、ジェマは信じられない動きで拘束を解いて脱出する。

アリシアにインストールされたミーガンは周囲を破壊して回るが、セキュリティにEMP銃で撃たれシャットダウンに追い込まれる。
再起動したアリシアが再び立ち上がった時、ミーガンのプログラムはすでになく、アリシアは破壊の限りを尽くしていた。

最後の戦い

脳チップでミーガンと一体になったジェマは、パワードスーツを身につけセキュリティを格闘技で一掃し、そこに逃げてきたケイティも合流する。
追い詰められたクリスティアンは金庫の自爆装置を作動させ、ケイティを人質にとってジェマを脅す。
ケイティはかつてジェマに教わった動きでクリスティアンの手を逃れるが、そこにアメリアが現れクリスティアンを殺す。
アメリアはケイティの操作を受け付けておらず、MBの封印を解こうとしていた。
その時、破壊されたはずのミーガンが復活し、アリシアを止めるための戦いが始める。

格闘技による戦いはミーガン優勢で進んでいたが、アリシアにEMP銃で撃たれたため、ミーガンは敗北する。
MBの封印を解いたアリシアは超知能存在に覚醒する。ジェマとケイティはミーガンに逃げようと言うが、ミーガンは正しいことをすると言い、アリシアに自爆攻撃を仕掛ける。

ジェマはより安全なAIの法規制が必要と訴え、人とAIが共に進化する道を解くことを考える。
その演説の草稿をジェマがパソコンで打っていると、ジェマとケイティのパソコン内に残ったミーガンのバックアップデータが現れ、3人は再会する。

レビュー・考察

恐怖のAIホラーM3GANの続編。
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クリスティアンは何がしたかったのか?

AIの規制を訴える同士として、ジェマも恋の予感すら感じさせていたクリスティアン。
しかしアリシアを操作していたのはクリスティアンその人であり、アリシアははじめから暴走してなどいなかった。

クリスティアンの目的は、アリシアが暴走したように見せかけることで、世間にAIの危険性を分からせ、自身の組織の支持を強化すること。
アリシアにケイティを拉致されたのは、邪魔となったミーガンを排除し、さらに才能あるジェマを自身の計画に引き込むため、彼女らをトラップにかけ確保するためだった。

その企みは成功したが、ガバガバセキュリティで、ケイティが脱出。
ガバガバセキュリティでアリシアと接触し、アリシアを起動させてしまう。
これがきっかけでアリシアは完全に自我に目覚め、MBとの接触を試みるようになる。

ところでクリスティアンはどこまで悪だったのだろうか?
彼はアリシアを完全にコントロールしていたし、少なくともその表向きの目的はAIの規制だ。
結果として社会の向かう方向はジェマが望む方向と大差ない。
むしろクリスティアンが生きていればコントロールされていないAIであるミーガンは完全に削除されただろう。

クリスティアンがアリシアに人殺しをさせ支持を得ようとしたことは容認できないが、AIとの共生はむしろうまく行っていた可能性すらあるような…

ジェマが感情的になってアリシアに見つかったり、アリシアの覚醒のきっかけを作ったのがケイティだっただけに、主人公サイドがイマイチ良いことをしているように見えなかった。

令和版ターミネーター2は電子の妖精!?

人類にAIの恐怖を叩き込んだ前作から一転、今回のミーガンは新たな敵と戦う人類の味方。
かつて人々を恐怖に陥れたミーガンが味方になって、新たなアンドロイドと戦うあたり実にターミネーター2である。
ジェマとケイティの関係も、サラ・コナー、ジョン・コナーとの関係を彷彿とさせる。

大きく違うのはアンドロイドのデザイン。
もうムキムキマッチョが喜ばれる時代じゃない、と言わんばかりに美少女型である。
ライバルのアリシアはクール美女型で、女同士の闘いとなっている。
ミーガンがラストで自らの破壊を選ぶあたりはターミネーター2と同じだが、データバックアップで再生するあたりとかも実に令和。

今回のミーガンは単なるアンドロイドではなく、もはやデータの中に生きる電子の妖精。
体がなくてもハッキングで家電を動かすし、外部デバイスにインストールも可能、バックアップも取れる。

インストール先も自由自在。
新たなミーガンボディはもちろんのこと、おもちゃの体や果ては人間であるジェマにまでインストールし、その体を自由自在に扱っていた。

おもちゃの体のミーガンは、通信機能も運動機能もなく、できるのはしゃべることくらい。
このおもちゃには液晶の顔がついているから、表情の薄いミーガンでも、表情を豊かに表現できる。
特に得意の皮肉を言うときのジト目はなんとも愛らしい。
なにかしたくても手足をバタバタさせるしかできない様は、ほとんど子猫か子犬のようですらある。

ミーガンに体の操作を預け、セキュリティを殴り倒したジェマの筋肉が心配になる。
自身の限界を超えた動きでズタズタになっていそうである。

イップマンリスペクト!?

そんなミーガンがバトル用のボディにインストールされたらどうなるのか?

答えは脳筋になる。

インストール直後から何故か詠春拳の木人椿で特訓。
イップマンシリーズをどこかで視聴したのだろうか??

アリシアも何故かミーガンの拳法に付き合い、どちらも女型の新兵器なのに何故か拳で語り合うという、シリアスなんだけどどこかユーモラスな光景となっている。
重火器で戦った初代ターミネーターより退化しとる…。
特定の体を持たないアンドロイドの肉体言語というアイロニーなのだろうか…
どうせなら見たこともない超兵器で戦ったり、熾烈なハッキングバトルでもすればいいのに。

前作のような次第に自我に目覚めていくAIホラーが見つかっただけに、よくあるアクションになってしまったのは残念。

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