【ダイヤより大切なもの】映画「ブレイクアウト」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2011年のアメリカ映画
主演者はニコラス・ケイジ、ニコール・キッドマン
強盗に襲われた一家を描くスリラー

こんな人におススメ!
・自分で考察するのが好き
・場面描写から心情を読み取るのが面白い
・ダイヤに関する小ネタが聞きたい

プライムビデオ「ブレイクアウト」が5分でわかる!

あらすじ

見知った強盗

宝石商のカイルが久しぶりに自宅に戻ると、娘のエイヴリがパーティに行きたいというのに妻サラが反対しているところだった。
カイルもそれに反対すると、エイヴリーは部屋に籠っったふりをしてこっそりパーティに出かけてしまう。

カイルが再び仕事に出ようとすると保安官が訪ねてきたので出ると、実は偽保安官の強盗だった。
カイルとサラは強盗に捕まり、金庫の暗証番号を問い詰められる。金庫の開錠を断ったカイルは銃を突きつけられるが、強盗が狙うダイヤの防犯対策の話をし、強盗がいかに無謀であるかを話す。

カイルは金庫を開けたら殺されると確信しており、先にサラを逃げせば金庫を開けると交渉する。
タイムアップを迎えた強盗たちはサラの扱いを巡って対立する。

強盗の一人ジョーナは、サラの家で働いていた業者で、サラに想いを寄せていた。
この強盗の兄エライアスも一味におり、サラがエライアスの弟と浮気したため弟がおかしくなったとサラを責める。
そのとき、エイヴリーがパーティから帰宅し、なすすべなく強盗に捕まってしまう。

見つからない金品

追い詰められた一家、サラは強盗の持っていた筋弛緩剤を奪って強盗を脅し、エイヴリーを逃す。
カイルは家族の安全のため金庫を開ける決断をするが、そこには何もなく、強盗たちは動揺する。

エイヴリーも再び強盗に捕まり、家の中に戻される。
エライアスはカイルとエイヴリーを縛り、サラを連れて家中の貴金属を出させる。

エライアスはカイルに金目のものの場所を話させようとするが、貴金属も偽物であることがわかり、金がないことがいよいよ明らかになる。
その時エイヴリーが拘束を解くのに成功し、強盗の女ペタルを倒して警報を鳴らすが、結局エライアスに捕まり脅された末に警報を解除させられる。

焦ったエライアスはカイルの足を撃って現金を出させようとする。
実はエライアスはマフィアに預けられた麻薬を奪われており、その金を返すために犯罪に及んでいた。

エライアスは家でサラとジョーナの写真を見つけ、カイルもサラが浮気していたことを知っていたことに気がつく。

エイヴリーの提案

家を訪ねてきた警備員をジョーナが射殺したことに激昂したエライアスがカイルを殺そうとしたので、エイヴリーはパーティ会場でみた金庫の話をして現金を奪ってくると提案する。

カイルはサラの浮気からサラが強盗の一味であると疑っていたが、サラは強盗に一方的に迫られてただけで何もなかったと主張する。

エイヴリーは強盗の女ペタルと車でパーティ会場に向かっていたが、その途中で車をわざとぶつけてペタルを倒す。
家ではカイルに倒されて気を失っていた強盗のリーダーが目を覚ましており、サラを殺そうとしたのでジョーナと格闘になり、エライアスがリーダーを射殺する。
リーダーは死に際にエライアスが麻薬を奪われたのは、ジョーナが情報を売っていたからだと話して生き絶える。

灰燼に帰す

エライアスがサラを殺そうとしたところにエイヴリーが帰ってきて、エライアスに銃を突きつけるが、ジョーナがエライアスを撃ち殺す。
実はカイルがガレージの壁に全ての金を隠しているのをジョーナが見つけるが、カイルは車のオイル漏れに火をつけて金を燃やす。

カイルは釘打ち機でジョーナの足を撃って足止めするが、そこにサラが戻ってくる。
サラがジョーナに捕まり殺されそうになるが、カイルが銃でジョーナを撃つ。

全ての強盗が倒れ、警察がやってくるが、すでに家は全焼しなくなってしまった。
カイルはサラとエイヴリーと生き残り抱きしめ合うのだった。

レビュー・考察

大金持ちの宝石商が強盗団に襲われる話。

宝石商の家族3人
父カイル、母サラ、娘エイヴリー
カイルは仕事で留守が多く、サラは離婚を考えている

強盗団4人
エライアス:メインの実行犯、マフィアから預かった麻薬を奪われ大量の借金を負った
ジョーイ:エライアスの弟、家のメンテ業者でサラに想いを寄せている
ペタル:エライアスの恋人、エライアスに強力に依存している
大男:エライアスの監視人、金を貸しているサディスト

カイルは何度もピンチの陥るが小咄で巧みに時間稼ぎをする。
・ダイヤの刻印による盗難対策の話
・ダイヤの語源の話
・私は死んだほうが価値が出る発言

なかなかためになる話だが、嘘か本当かわからない。
宝石商としてのセールストークがてんこ盛りである。

それだけの話なら単純なのだが、ジョーナのせいで事態は少し複雑になる。
ジョーナは精神病ですぐに癇癪を起こす。
しかもサラに想いを寄せており、ちょっとストーカー気質。笑顔が気持ち悪い。

ジョーナはサラと関係を持ったと思っているが、サラは否定しており真相はわからない。
確かなのは、この家の監視カメラに、ジョーナとサラが一緒に家に入っていくシーンが映っていること。
ところどころこのシーンの回想が挟まれるんだけど、ジョーナとサラ、お互いの見方の違いが割と残酷。

ジョーナ視点ではサラが微笑みかけているのに、サラ視点ではうわっこいつキモすぎみたいな困惑した表情になっているのだ。
思い込みって怖いね。

そもそもこの強盗劇はジョーナがエライアスに金持ちがいるという情報を売ったことから始まっている。
この家に出入りしていたジョーナだったらカイルが家にいない時を狙うのは容易だったはずなので、あえてカイルがいるときに強盗に入ったことになる。
金目当てならそんなリスクの高まることは避けるのが普通だろう。
つまりジョーナの目的はサラであり、カイルを除くためにわざわざカイルがいるときを選んだのだ。

問題はこれにサラが協力していたかというところだ。
この辺ラストまではっきりとしたことは述べられないので、もやもやするところ。
劇中でカイルがジョーナに、サラが犯人の一味としか思えないとも言っている。

しかしその時の状況はエイヴリーが強盗と出ていったところで、ジョーナを利用してサラとエイヴリーを逃すための方便だったと思われる。
サラが回想でジョーナにうわっこいつキモすぎ感出していたあたり、ジョーナはサラが協力してくれると思っていたが、サラにその気はなかったというのが真実なのではなかろうか。

このジョーナ、過去には兄エライアスが麻薬を持っている情報を大男に売って、大男から金を受け取っていた。
このことで、大男はエライアス借金で縛って強盗に使えるようになった。

エライアスは弟に売られたなんて思いもしなかったわけだが、パニックになってサラを殺そうとしたのでジョーナに殺される。終始哀れ。

こういう人の気持ちを全く考えないあたり、ジョーナはサイコパスではないかと疑われる。
しかし、ジョーナが精神科医から処方されていたのはただのミントであり、実は精神病ではなかった説も捨てきれない。
ジョーナが警備員殺した理由も、エライアスが血のついた顔で対応したことに気がついたからであり、結構冷静だったりする。

全ての真相がモヤっとしたまま、ラストでカイルが隠していた大量のタンス貯金が見つかる。
カイルは家族を守るための金を隠していたいうが、銀行に預けずガレージの壁の中に現金で隠し持っていた。
何かの時に銀行から差し押さえられるリスクを考えたもかもしれないが、この金は所得として誰にも捕捉されていないはずである。つまりは脱税である。

この発見にジョーナは狂喜するが、カイルが全て燃やしてジエンド。
家も金も全てを失ったが、家族だけは残ったというラストを迎える。
結局この話誰が得をしたんだろうか??

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