【逃走の果てに…】映画「シグナル」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2014年のアメリカ映画
主演者はブレントン・スウェイツ、ローレンス・フィッシュバーン
謎の施設に拉致された青年を描くSFスリラー

こんな人にオススメ!
・特殊能力モノが好き
・とにかく脱走したい
・映画の余白を想像したい

映画「シグナル」が5分でわかる!【ネタバレあり】

あらすじ

罠にかかる

大学生のニックとジョナは、ノーマッドという謎の人物からネットを介して行われるイタズラに苛まれていた。
そんな時、ハッキングをしてきたノーマッドのIPアドレスを割り出し、ノーマッドがネバダ州にいることを突き止める。

翌日ニックとジョナは、ニックの恋人ヘイリーも連れてネバダ州に向かう。
そこにあったのは廃屋で、地下室ではサーバーが静かに動いていたが、誰の姿も見当たらなかった。
その時物音に気づいたニックとジョナが車に戻ると、車に残っていたはずのヘイリーの姿が消えており、ニックとジョナも気を失ってしまう。

ニックが目覚めると病院のような施設で車椅子に乗せられており、目の前には全身防護服を身に纏ったデイモンと名乗る医師がいた。
デイモンはニックが地球外生命体に汚染されているといい、ジョナとヘイリーの居場所を聞いても教えてくれなかった。
デイモンはジョナが撮っていた廃屋の映像を見せ、ノーマッドがハッカーではなく地球外生命体であると明かす。

脱走

ニックの病室の隣にはジョナが閉じ込められており、換気口を通して会話をすることができたが、ジョナは体の調子がおかしいと訴えていた。
デイモンはニックに変な質問や妙な作業をさせ、何かを調べているようだったが、それにイラついたニックはヘイリーに会えるまで何も話さないと言う。
デイモンはニックをヘイリーの病室に連れていくが、ヘイリーは昏睡状態で話をすることはできなかった。

ニックは密かに病室のドアの暗証番号を調べており、ジョナにも協力を求めるが、ジョナは何かを飲まされて腕の感覚がなくなったと訴えて、すぐにどこかに連れて行かれてしまった。
その後デイモンは何か実験を始め、その被験者が脱走したと施設中に警報が鳴る。
ニックはジョナのことをデイモンに問い詰めるが、デイモンはジョナがこの施設にいたことはないという。
ニックは自力でドアの暗証番号を解析して脱走し、ヘイリーを助けようとするが、見つかって病室に連れ戻されてしまう。

ニックはかつてクロスカントリーの選手で、大会の途中で転倒した時の夢を見ていた。
ニックが病室で目覚めると横には昏睡から目覚めたヘイリーがいた。ニックが毛布に包まれた自分の脚を見ると白い機械のようになっており、ニックはパニックに陥る。
デイモンはニックを宥めるが、ニックは病室のドアを蹴破ってヘイリーを連れ再度脱走する。
デイモンは地上は危険で、デイモンらがニックを守っているというが、ニックは構わず外に出てしまう。

エリア51

ニックはヘイリーと平野を歩き、通りがかった車をヒッチハイクする。
運転手は中年の女性だったが、運転中に突然おかしなことを口走るなど普通ではない感じだった。

ニックはガソリンスタンドで降ろしてもらい電話で助けを求めようとするが、自身とヘイリーがテレビで指名手配されていることを知る。
さらにヘイリーが見知らぬトラックドライバーに連れ去られてしまうが、ニックは異常な脚力を見せ、逃げるトラックに追いつき、ヘイリーを助ける。

ニックとヘイリーは奪ったトラックで逃げ、たどり着いた博物館で地図を探していた。
大した情報は得られなかったが、そこで偶然防護服をきたジョナと再会する。
ジョナは自身らにつけられた手首の刺青から、ここがエリア51であるという。
ジョナは何かが体の中にいて蝕まれていると感じており、その両腕はニックの脚のように白い機械のようになっていた。

逃走の果て

ニックらはトラックでエリア51のゲートを無理やり突破しようとするが失敗し、ジョナが重傷を負う。
ジョナは変わり果てた両腕で怪力を発揮し、ニックとヘイリーを逃して自身は警備を足止めするためその場に残る。

トラックで逃げたニックとヘイリーだったが、デイモンが仕掛けたトラップでトラックは横転、2人は車外に投げ出されてしまう。
ヘイリーはヘリで搬送され、残されたニックはデイモンと向き合う。
デイモンはニックが人間の精神とエイリアンの技術の完璧な融合体で、最高傑作であることを明かす。
デイモンこそがノーマッドの正体で、デイモンがニックをエリア51に呼び寄せたという。

それを聞いたニックがエリア51の外に向けて走り出すとその速度は音速を超え、ガラスのような壁を破って外に出る。
デイモンが防護服を脱ぐと、全身が機械でできたアンドロイドであることがわかる。
ニックはガラス越しに広がる宇宙空間を見て、ここが宇宙船の中であることを知るのだった。

レビュー・考察

映画の中で設定を多く語らず、想像の余地を多く残したSF映画。

ストーリーの本筋としてはニック、ヘイリー、ジョナの3人はデイモン(=ノーマッド)から廃屋に呼び出されてエイリアンの宇宙船に拉致される。
3人は人間の精神とエイリアンの技術を併せ持つハイブリッドとして改造される。

ニックやジョナはここがエリア51で、宇宙人の研究を行っている地球の施設だと思っていたが、実はデイモンはアンドロイドで、エリア51だと思っていたのは実は宇宙船の一部だった、という話。

ニックはデイモンの防護服の名札を見てデイモン:DAMON=ノーマッド:NOMADであることに気がつく。
デイモンが宇宙人側の存在であることがわかると、冒頭のニックへの「あなたは地球人ですか?」という質問の意味がわかるようになる。
ちなみに映画タイトルのシグナルとはノーマッドのことで、デイモンがニックにした「初めてシグナルと接触したのは?」という質問が白々しい。

それぞれの特殊能力

3人はそれぞれエイリアンの技術で改造され、人知を超えた力を手にした。
・ニック:脚を改造され、音速を超える脚力を手にする。
・ジョナ:腕を改造され、大地を割る腕力を手にする。

それぞれ体の大切にしていた部分を改造された模様。
ニックはクロスカントリーの選手として活躍しており、自慢の脚だった。
ジョナはハッカーで、パソコンにタイピングするため、手と腕が重要だった。
改造されたあと、こんな手ではタイピングできないと嘆くシーンが印象的。

ヘイリーも背中に金属が埋め込まれているのにニックが気づくが、どんな改造をされたのか結局明かされなかった。
終始体調が悪いようで、何度も眠っていたあたり失敗だったのかもしれない。

デイモンがなぜこの3人を実験に選んだのかも全く明かされなかったが、誰でも良かったのかもしれない。
元々ニックとジョナにハッキングを仕掛けていたあたり、元々のターゲットはニックとジョナで、ヘイリーは巻き込まれただけの可能性もある。

謎を多く残した作風は好みを選びそう

地球のエリア51の出来事だとミスリードさせたいばかりに、設定に疑問が多数生じているが、その謎は全く語られない。

なぜ宇宙船の中に地球のエリア51を模したエリアを作る必要があったのか?人とエイリアンの技術の融合体を作りたいだけなら、そんななことする必要はないはず。

エリア51にあったガソリンスタンドの従業員やトラックドライバー、ヒッチハイクした中年女性は何者だったのか?宇宙船の中には不要な存在なはず。
トラックドライバーや中年女性がデイモンに射殺されたあたり人間のようだが、なぜここで生活しているのか?
ニックらと同様に拉致された実験の失敗作で、中年女性はちょっと頭がおかしくなっているのかもしれない。

いろんな謎を投げっぱなしで終わるので、後味はあまり良くない。
ニックが音速を超えて走るシーンやジョナが大地を割るシーンなど、その場その場の作画は良いだけに残念。

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