2018年のドイツ映画
出演者はヴォータン・ヴィルケ・メーリング、ハンナー・ヘルツシュプルンク、クリスティアーネ・パウル
子供を乗せた車に爆弾が仕掛けられるサスペンス
こんな人にオススメ!
・不動産業の皆様
・家族を大切にしている人
・無能な警察が見たい方
映画「タイムリミット 見知らぬ影」が5分でわかる!
あらすじ
・謎の脅迫犯
建築会社の重役カールは、結婚記念日をサプライズで迎えるため、海外の出張先から飛行機で自宅に戻る。
朝方自宅について妻を驚かそうとするが、妻は仕事で忙しくカールを相手にしない。
カールも仕事のトラブルがあったため、結婚記念日を諦め、娘ヨゼフィーヌと息子マリウスを車の乗せ、学校に送るついでに会社に向かうことにする。
その途中、車のグローブボックスに入っていた見知らぬスマホが突然鳴る。
電話の相手は車に爆弾が仕掛けたと話し、カールと子供らがシートから離れると爆発すると言う。
電話の相手はカール夫妻の貯金額も知っており、その全額を要求していた。犯人の要求に従い、カールは方々に電話をかけ金を振り込もうとする。
会社の金が必要になったので、送金許可を求めて上司に電話をすると、上司の元にも同じ脅迫電話がきて車に爆弾を仕掛けられたという。
カールは車越しに上司と会うが、上司の妻はこの脅迫を悪戯と考え、勝手に車を降りてしまう。
その途端、大爆発が起こり上司の車はカールの目の前で爆破される。
・追い詰められるカール
この爆発に巻き込まれた息子マリウスが足を負傷するが、犯人に脅迫されているカールには病院に連れて行くこともできない。
犯人はカール夫妻の金を要求しており、電話に出ない妻ジモーネからも金を出すよう要求する。
ちょうどその時、ジモーネは仕事と偽り不倫をしており、カールはヨゼフィーヌに不倫相手の番号を聞いて電話する。
ジモーネはカールの話を信じなかったが、ヨゼフィーヌと話してことの重大さを理解し、指示通り金を下ろして送金する。
さらに会社の金を要求する犯人に従い、カールは会社の共同経営者を騙して金を工面する。
しかしその間にも負傷したマリウスの足からは出血が絶えず、血の気は失せる一方だった。
幾らかの金が振り込まれたことで、犯人はマリウスを病院に連れて行くことを許可するが、その直後車は警察に包囲される。
これに犯人は態度を一変、全額振り込むまで病院に行くなと言いはじめ、カールは絶望する。
警察は妻との離婚話が泥沼化したカールがやけを起こして子供を人質にとっていると見ていたが、爆発物処理班の女捜査員ツァッハはカールが何者かに脅迫されていることを察する。
カールが共同経営者からの電話を取ると、カールが大変な状況にあるのを知りながら解雇を通達し、言葉では応援するようなことを言いながらも金の出資には聞く耳を持たなかった。
・犯人
ツァッハは携帯の電波を遮断しカールと対話する。
カールがスマホで脅迫されていることを知ったツァッハは、車の爆弾を調べ爆弾が子供らの乗っている後部座席にはないことを突き止め、子供らを車から下ろす。
しかしヨゼフィーヌはカールが警察の狙撃部隊に包囲されていることに気がつき、カールを射殺させないため自ら車の助手席に戻る。
警察はカールの兄を呼びカールの説得にあたらせる。しかしカールの兄を名乗った男は見知らぬ人物で、先ほどまで犯人から電話を受けていたスマホには彼とその妻の写真が映っていた。
犯人は車には時限爆弾も仕掛けられており、あと5分で爆発すると言う。
犯人の妻は、かつてカールが携わった建設プロジェクトで地上げに反対し居座ったため、カールが依頼した悪徳業者に追い詰められ死亡していた。
ツァッハはカールの兄が偽物だったことを突き止め確保に動くが、すでに姿はなく見つからない。
・再会
警察は強行突破を図ってカールの車を押さえにかかったためカールは肩を狙撃されるが、現場から離れ市街地を逃走する。
街中の川辺にたどり着いたカールの元に犯人が再び現れる。
カールは犯人の指示通り助手席の起爆スイッチを手で押さえ、その間に助手席に座っていたヨゼフィーヌを逃す。
助手席には代わりに犯人が乗り込んでくる。
ツァッハは電話越しに犯人と話し、犯人の妹に説得させるが犯人は聞きれない。
時限爆弾の時間が迫り、追い詰められたカールは車ごと川に飛び込み、座席に重石を仕掛け車から脱出する。
程なくして時限爆弾は爆発、犯人は車と運命を共にし、救助隊に助けられたカールはヨゼフィーヌと再会を喜び合う。
その後、自宅に戻ったカールを迎えたのはジモーネと元気になったマリウスだった。
レビュー・考察
主人公カールは不動産のデベロッパー。
サプライズ結婚記念日を演出するため嫌いな飛行機で急いで帰宅したり、機内で女性に誘惑されても断るなどとても家族思い。
しかし妻には愛想を尽かされており、結婚記念日もフイにされた挙句、その日妻は不倫を楽しんでいた。
そのすれ違いが悲しいというかもはやひどい…
仕事では、開発のためなら無理な地上げや役人の買収も辞さない剛腕。
しかしその影で苦しむ人がいるのを見て見ぬふりしていたのが災いし、恨みを買うことになる。
カールが悪徳な地上げ屋に依頼した結果、女性が1人死亡しており、その恨みを晴らすため死んだ女性の夫ルーカスはカールの車に爆弾を仕掛ける。
カールの全てを失わせることが目的の脅迫で、カールの私財の全てはもちろん、カールに会社を騙して金を奪わせたり社会的にもキッチリ抹殺する。
さらにカールの妻ジモーネが不倫しているのを、ご丁寧に教えてくれたもルーカス。
カールよりもカール家の事情知ってるとかどんだけリサーチしたのよ…
それだけ恨みが強かったわけだけど、最後は復讐も果たせず1人自らの爆弾で死亡。
地縛霊とかにならないことを祈る。
話の軸はカールに恨みを持ったルーカスの復讐劇だが、そこに警察が介入して事態をややこしくする。
髭の警察官がメチャクチャ無能。
カールが妻への怨恨から子供を誘拐しているとかいう、見当違いなプロファイリングを披露。
その功績をまとめると…
・病院に急ぐカールを包囲して、結局マリウスを病院に連れて行くことができなくなった
・不倫の妻ジモーネにカールの説得をさせる
・カールの兄を呼んでくるが、来たのは犯人。兄がタイにいるのを調べもしていなかった。
・狙撃兵を配置、結果ヨゼフィーヌが車に残ることになる
・カールの車に強行突破を仕掛け、爆弾車は市街地へGO
こうなるともう犯人の一味ではないかと疑いたくなる無能っぷり
働き者の無能が一番怖いというが、それを体現しており「頼むから、そこで何もしないでいてくれ〜」と言いたくなること数度に及ぶ。
爆発物処理班のピア・ツァッハがそれをカバーしてあまりある有能さんだったから、カールは無事に家族と再会することができました。という話。
犯人が中盤で堂々と出てくるあたりがユニークなクライムサスペンス。
みなさんはこうならないよう、家族を大切にしよう!
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