【暴走するプログラム】映画「ザ・ゲスト」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2014年アメリカ製作のスリラー
主演者はダン・スティーヴンス, マイカ・モンロー, ブレンダン・マイヤー

こんな人にオススメ!
・闇を抱えた人が見たい
・最強兵士の強さを知りたい
・家族の問題を解決したい

映画「ザ・ゲスト」が5分でわかる!

あらすじ

亡き息子の友人

ピーターソン家に、戦死した息子ケイレブの軍隊時代の友人デイヴィッドが訪ねてくる。
穏やかで紳士的なデイヴィッドを気に入ったケイレブの母ローラは、デイヴィッドをケイレブの部屋に泊める。
その夜、ケイレブの父スペンサーと酒を酌み交わしたデイヴィッドは、スペンサーが高学歴の若手に部長の座を奪われ不満を持っていることを聞く。

翌日、デイヴィッドはケイレブの弟ルークを学校まで車で迎えいくが、ルークをいじめているアメフト部たちを見つけ尾行する。
デイヴィッドはアメフト部たちが向かったバーに入り、正当防衛の形で全員倒す。

ケイレブの妹アナは、デイヴィッドを友人の家で行われるパーティに誘う。
パーティでデイヴィッドは男に絡まれたアナの友人を助け、関係を持つ。
パーティには調達屋のグレイグという男がおり、デイヴィッドは銃の調達を依頼する。
その帰り、デイヴィッドはアナの恋人ジークが麻薬の売人であることを知る。

不審な事件

翌朝アナはデイヴィッドが誰かと電話しているのを見てしまい、デイヴィッドが顔を変え逃げていることを知る。
アナが軍に電話するとデイヴィッドのことは機密扱いになっており、電話を受けた軍少佐カーディは何かのプログラムを抹消しようと画策し始める。

デイヴィッドはグレイグが調達してきた銃を全て買い、その銃でグレイグを撃ち殺す。
グレイグを殺した銃はアナの恋人ジークの車から見つかり、自宅から麻薬が見つかったジークは逮捕される。
さらにスペンサーの年下上司が自宅で死亡しているのが見つかり、スペンサーは部長に昇進になる。

デイヴィッドの正体

アナがデイヴィッドの素性を調べると、デイヴィッドは1週間前に病院火災で亡くなっていた。
アナはデイヴィッドの携帯を密かに持ち出し、その通話履歴を調べるとデイヴィッドが整形外科医と話していたことがわかる。
アナはデイヴィッドを問い詰めるが、デイヴィッドは機密保持のため死亡扱いになっていると話し、本人の認識票を見せデイヴィッド本人であることを示す。

そんな時、ルークがからかってきたアメフト部を物差しで殴り、怪我をさせる事件が起こる。
ローラとデイヴィッドが学校に呼ばれ、校長よりルークが退学になることを伝えられるが、デイヴィッドは巧みに校長を脅し1ヶ月の奉仕活動で手を打たせる。

デイヴィッドに友情を感じているルークは、アナがデイヴィッドがグレイグ殺したと疑っていること、ある整形外科医を調べるように言われたことを話す。
ルークもデイヴィッドがデイヴィッドでないことに勘付いていたが、誰にも話さないことを誓う。

暴走するプログラム

ローラが庭で洗濯をしていると、カーディ少佐が傭兵たちと現れデイヴィッドのことを尋ねる。
そこにデイヴィッドが現れ、その姿を一目見た傭兵たちは問答無用でデイヴィッドに発砲する。
足を負傷したデイヴィッドが台所に隠れるとそこにはローラも隠れており、デイヴィッドはピーターソン一家を助けることが使命だったとローラに話す。
実はケイレブもデイヴィッドと同じ実験に参加していたことを明し、デイヴィッドはローラをナイフで刺し殺す。

デイヴィッドは帰ってきたスペンサーも撃ち殺して逃げ、次はアナとルークが狙われると読んだカーヴァー少佐は、ダイナーでバイト中のアナを保護しにいく。

カーヴァー少佐がアナを保護した直後に、デイヴィッドがダイナーに現れ、アナの同僚に行方を訪ねる。
アナの同僚は以前デイヴィッドがパーティで関係を持った女性だったが、彼女がアナの行方を答えないことに業を煮やし、デイヴィッドは容赦なく彼女を撃ち殺しダイナーを爆破する。

友情

カーヴァー少佐に保護されたアナはデイヴィッドが医療実験の被験者で、実験の途中で人を殺して逃げたことを知る。
デイヴィッドは自身の身と実験の機密を守るようプログラミングされており、身の危険を感じると全てを排除するようになっていた。

カーヴァー少佐とアナはルークを保護しにいくが、そこはハロウィンの催物でホラーハウスなっていた。
カーヴァー少佐はアナとルークを逃し、一人鏡の迷路でデイヴィッドと戦うが敗れ死亡する。

アナはルークとホラーハウスを抜けようとするが、出口が封鎖されており出られない。
アナはルークにデイヴィッドが両親を殺したことを伝え、ホラーハウスの一室にルークを隠す。

アナはデイヴィッドを銃で撃つが、致命傷には至らず、逆に首を絞められる。
そこにルークが現れ、かつてデイヴィッドにもらったナイフでデイヴィッドを刺す。

騒ぎを聞きつけた消防が現れ二人は無事保護される。
ホラーハウスの中には身元の照合が困難な死体があり、デイヴィッドの生死は不明だった。
しかし、アナはホラーハウスの中から消防服に身を包んだデイヴィッドが出てくるのを見つけるのだった。

考察・レビュー

最強の兵士開発実験の被検体が逃げ暴走する話。
米軍は密かに最強の兵士開発実験をしており、ケイレブとデイヴィッドはその被験体だった。
ケイレブは実験の途中で命を落とし、彼から家族のことを託されたデイヴィッドは忠実にその使命を果たそうとする。

問題だらけの家族

ケイレブの家族ピーターソン家は問題だらけ
父:スペンサー➡︎高学歴な若手が上司で面白くない
母:ローラ  ➡︎スペンサーの出世がうまくなく不満
妹:アナ   ➡︎恋人は麻薬の密売人、不良との付き合いが多い
弟:ルーク  ➡︎アメフト部にいじめられている

この問題の解決に乗り出した最強の兵士。
ピータソン家の家族を救うをいう目的達成のためには手段を選ばない。
スペンサーの上司アランを自殺に見せかけ暗殺。
ルークをいじめていたアメフト部は酒を使い正当防衛の形にしてボコボコに。
アナの悪い友人グレイグは自らが売った銃で射殺され、恋人ジークはグレイグ殺しの嫌疑を押し付けられ、麻薬所持が見つかって逮捕。

とにかく力こそパワーと言わんばかりに、暴力的な解決を図る。
その反面事態の収拾にはクレバーな一面を見せ、バーでアメフト部をボコボコにした時も酒を奢る形で挑発し、アメフト部に先に手を出させている。
バーの店主は未成年飲酒で脅して黙らせる。

ルークが退学になりそうになった時も、ルークがオカマ野郎と罵られたのを使い、ルークが実はゲイで学校はLGBTへの差別を容認していると脅している。
ルークが本当にゲイだったかはともかくとして、この後学校にいづらくなりそうで心配だ。

最強の兵士の弱点

デイヴィッドは、自らの秘密がバレそうになるとスイッチが入る。
全てを闇に葬るため、関係する人物を全て抹消し始めるのだ。

ピーターソン家に米軍が来て秘密を隠しきれなくなったデイヴィッドは、お世話になったローラとスペンサーを躊躇なく殺す。
使命として救助すべき対象すら秘密を守るために消すあたり、秘密を守るというプログラムがよほど強固だっただろう。

それでも友人として認めてくれたルークを殺すのには躊躇ったようである。
最後は友人ルークにさしたる抵抗もせずに刺されている。
なんとも悲しい後味の悪いエンドである。

設定は良いだけにちょっと残念な作品

最初は不思議な好青年デイヴィッドは何者かのか?というミステリーに見える。
しかし終わってみれば、改造兵士によるスパイアクションだったというどうにも焦点の定まらない作品になっている。

登場人物の掘り下げも不十分。
もう少し改造された兵士デイヴィッドの苦悩とか、ケイレブの家家を守る使命と秘密を守るプログラムとのダブルバインドとか挟まれていたらグッと面白くなったであろうだけに残念。

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