【ゾンビの源流】映画「ドーンオブザデッド」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2004年アメリカ製作のホラー映画
主演者は、サラ・ポーリー, ヴィング・レイムス, ジェイク・ウェバー

こんな人におススメ!
・ゾンビ映画の源流に触れたい
・群像劇が好き
・初期のウォーキングデッドが好き

映画「ドーンオブザデッド」が5分でわかる!

あらすじ

ショッピングモールへ

看護師のアナは夫と平凡な毎日を送っていた。
ある時近くに住む少女が凶暴化し、夫の首元に噛み付く。
すると夫も凶暴化しアナに襲いかかってきたので、アナはバスルームに逃げる。
アナは窓から外に出るが、外ではあちこちで火の手が上がり、異常事態が起きていることは明らかだった。
アナは車で逃げるが、車を奪われそうになり、ハンドル操作を誤り木にぶつけてしまう。

アナが気がつくと警官のケネスという男がおり、アナはケネスと周囲を捜索する。
アナとケネスは、黒人男性のアンドレとその妊婦の妻ルーダ、白人男性のマイケルと出会い、5人は人気のなくなったショッピングモールに逃げ込む。

ショッピングモールを捜索する一行だったが、生きている人間は見当たらず、それどころかゾンビに襲われたため、高階層のフロアに向かう。
高階層のフロアには、CJ、バート、テリーという警備員3人が、電気売り場を根城に立てこもっていた。
CJたちは一行を追い返そうとするが、アナは銃を突きつけられても恐る事なく頼み込み、一行はCJらの根城に入れてもらう。

ゾンビ化の原因

テレビでは各地でゾンビが現れたことが報道されており、パスター基地に生存者が集まっているという。
マイケルが屋上にSOSを描きに行くと、通り向こうの銃火器店の屋上にアンディという男が取り残されているのを見つける。
上空を軍用ヘリが通りかかったが、アンたちを救助せずに飛び去ってしまう。
CJはアンたち一行を閉じ込める。

翌日、CJは勝手についたテレビのタイマーを消すためテリーを警備員室に向かわせる。
その途中テリーは、アンの頼みを聞いて鍵を開ける。

その時、一台のトラックがショッピングモールに向かってくる。
それを見たアンたちはトラックを助けようとするが、CJは自身の身を守るため助けることに反対する。
CJはアンに銃を突きつけ脅すが、マイケルとケネスが隙をついてCJとバートを拘束、テリーもこれに呼応する。

マイケルとアンドレは、危険を冒して外に出てゾンビを倒しながらトラックを救助する。
トラックには、フランクとニコールの親娘、皮肉屋で富豪のスティーブ、白人の老人グレンとタッカー、モニカとノーマ、大怪我をしている老婆が乗っていた。

老婆の治療をしていたアナは、治療の甲斐なく亡くなった老婆に襲われ、咬み傷から感染し一度死んでからゾンビになることがわかる。
フランクはここに来るまでにゾンビに噛まれており、それを危険視したマイケルは殺すべきだと主張する。
アナとニコールは必死に止めようとするが、ケネスがマイケルを撃ち殺す。

その後もショッピングモールの外はゾンビだらけだったが、内部の状況は安定し、ショッピングモール内で思い思いの生活を楽しむようになる。

悲劇

そんな時、ショッピングモールが停電する。
マイケルとケネスはCJとバートを牢から出して非常電源に向かうことにするが、その途中でゾンビに襲われバートが死亡する。
マイケルらはゾンビから逃げ、金網をロックしガソリンでゾンビを燃やして逃げきることに成功する。

この時、ルーダは咬み傷があることを隠しており、臨月を迎えたルーダをアンドレは隠して出産させようとしていた。
しかしルーダは出産する前に亡くなってしまい、お腹に赤子を抱えたままゾンビ化する。
アンドレはルーダの帝王切開を行い赤子を取り出すが、その光景を偶然ノーマが見てしまう。

ノーマはゾンビ化したルーダを撃つが、それを見たアンドレはノーマを撃ち殺してしまう。
銃声を聞きつけてアナたちも来るが、その時すでにアンドレも亡くなっており、その胸に抱えていた赤子もゾンビ化していたため撃ち殺す。

脱出

死が迫っていることを察した一行は、ショッピングモールを脱出しマリーナに向かい、スティーブの所有するクルーザーで安全な小島に向かうことにする。

脱出の準備が進む中、通りを挟んでアンディと意気投合していたケネスは、アンディを助けられないかと相談する。
空腹のアンディにどのように食糧を届けるか話し合い、ニコールの飼い犬チップスに届けさせることになる。
チップスは無事アンディの店に入ることができたが、その入り口からゾンビたちも入ってしまい、アンディがゾンビに噛まれてしまう。

ニコールはチップスを助けるためトラックでアンディの店に入るが、アンディはすでにゾンビ化しており、ニコールが取り残される。
ケネスやマイケルらは下水道を通ってアンディの店に向かうが、下水道を出たところで大量のゾンビに襲われる。
ケネスらはゾンビを振り切って無事アンディの店に入り、ニコールとチップスを助け出す。

一行は下水道からショッピングモールに戻ろうとするが、足を負傷したタッカーがゾンビに噛まれたためCJが介錯する。
ゾンビたちはショッピングモールの中にも入って来たため、全員でそのまま武装した車で脱出することになる。

夜明け

一行は2台に分乗しショッピングモールを脱出したが、あっという間に大量のゾンビに取り囲まれる。
CJがプロパンガスを炸裂させた隙に一気に走り抜けるが、ケネスの車にへばりついたゾンビを倒すためグレンがチェーンソーを使うが、操作を誤ってモニカを殺してしまう。
この騒動でケネスの車は横転し、スティーブは一人で脱出しようとするが、ゾンビに真上から襲われ死亡する。

異常を察知したCJはケネスらを救出に向かい、一行は残った車でマリーナに向かう。
しかし大量のゾンビに追いつかれ、車の中に閉じ込められたCJはプロパンガスを炸裂させ自爆する。

その隙にアナ、ケネス、テリー、ニコールはクルーザーに乗り込むが、なぜかマイケルだけは一人乗ろうとしなかった。
この時マイケルはすでにゾンビに噛まれており、この桟橋から朝日を見るといい、アナたちを見送る。
生き残った四人をのせたクルーザーは、朝日を受けて小島に向かうのだった。

レビュー・考察

1978年公開の映画「ゾンビ」のリメイク。
ソンビによる襲撃を描いた群像劇サバイバルホラー。
ゾンビ自体もしっかりリメイクされており、ゆっくり歩くタイプから全力疾走できる最新型にアップデートされている。

登場人物紹介

アナのグループ
・アナ:主人公。看護師で、銃口を突きつけられても怯まない勇気を持つ。
・ケネス:黒人警官。高い戦闘能力を有し常に先陣に立つ。作中で厭世的な思考を捨てる。
・マイケル:白人リーマン。戦闘能力は高くないが倫理観と機転に富み、リーダー的存在に。
・アンドレ:黒人の若者。かつて犯罪行為に手を染めながら生きてきた。
・ルーダ:ロシア系の女性。アンドレの子供を妊娠している。

ショッピングモールの警備員
・CJ:警備員のリーダー。利己的に見えるが、実は仲間想い。
・バート:CJの腰巾着。
・テリー:警備員では最若手。倫理観が高くアナたちの行動に共鳴する。ニコールと恋仲になる。

トラックで逃げて来た人たち
・スティーブ:大富豪。行動は自分勝手で、人を蹴落とすことを厭わない。
・フランク:ニコールの父。ゾンビ化の前に射殺された。
・ニコール:家族を失い愛犬チップスだけが残った。テリーと恋仲になる。
・グレン:白人の老人、事故でモニカを殺してしまう。
・タッカー:足を怪我していたが、咬み傷ではなかったので助かった。
・モニカ:派手な金髪美女。スティーブの愛人になる。
・ノーマ:ヘビースモーカーの老婆。ゾンビ化したルーダを撃ちアンドレに殺される。
・大怪我をしている老婆:ゾンビ化の原因を知らせてくれる。

その他
・アンディ:ショッピングモール向かいの武器店の店主。

登場人物が多いが、映画を見ているとその描き方の強弱が見事で、きちんと全員見分けがつく。
一人一人が程よく掘り下げられており、それぞれに感情移入できるようになっているのが面白い。

特にアンドレ・ルーダ夫婦とその娘の話は、涙なしには見れない。
ケネスとアンディが通りを挟んでボードでチェスを打ったり、ゾンビだらけの世界でも友情を育んでいくのも面白い。

ラストの解釈

ラストは生き残った4人が、クルーザーで湖上の小島に向かう。
果たして小島にゾンビはいないのだろうか?電気や食料はあるのか?
その結末は劇中では語られない。

果たしてあるのは希望か、絶望か。
みなさんはどう思いますか?

ゾンビドラマの先駆け

本作の原作「ゾンビ」はそれまでB級映画だったゾンビ映画を見事な群像劇に昇華させた作品と言われている。
それから時は流れ、「ゾンビ」は本作にリメイクされ、群像劇ゾンビものは人気ドラマシリーズウォーキングデッドにつながっていく。

というかこの映画自体2時間でわかるウォーキングデッドという感じで、初期のウォーキングデッドの面白いエキスを詰め込んだような映画になっている。
ゾンビ好きなら必見の一本だろう。

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