【黒い水の下で】映画「ブラックウォーター」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2007年オーストラリア製作のスリラー
主演者は、メイヴ・ダーモディ, ダイアナ・グレン, アンディ・ロドレーダ

こんな人におススメ!
・オーストラリアが好き
・ワイルドな旅行が好き
・地味な映画でも楽しめる

映画「ブラックウォーター」が5分でわかる!

あらすじ

襲撃

リーとグレースの姉妹は、姉グレースの夫アダムとオーストラリア旅行を楽しんでいた。
川釣り体験を楽しむためボートハウスを訪ねた時、リーはグレースが妊娠していることに気がつくが、アダムにはまだ秘密にしているようだった。
アダムは、川釣り体験をするためボートを借り、川に出るがガイドの男は密かにポケットに拳銃を忍ばせていた。

アダムらが釣りの準備をしていると、何かがボートを叩く音がする。
この一帯はかつてワニがいたところでもあり不穏な空気が流れるが、ガイドが調べてみるとそれは上流から流れてきたゴミだった。

ポイントを変え再び釣り糸を垂らすと、アダムの釣り竿に何かがヒットする。
その時、突然強い衝撃が走りボートは転覆、全員が川に投げ出されてしまう。
ガイドはワニに襲われ命を落とし、アダムはグレースを木の上に逃すも、リーはまだボートの下で足を取られていた。

アダムはリーを助けようとするが、ワニが戻ってきたため木の上に逃げ、リーは自力で転覆したボートに上によじ登る。

ワニの恐怖

ワニが姿を消したのを見計らい、アダムは川に孤立したリーを救出しようとロープでボートを手繰り寄せる。
しかし何かに引っ掛かっているのかボートは少しも動かず、リーは足を怪我しながらもロープを伝って自力で木に登る。

3人は前後策を話し合い、グレースがマングローブの木を伝って帰り道を探すことにする。
グレースは少し進んだところで陸に上がれるところを発見するが、ガイドの耳が浮いているのを見つけ、恐怖で探索を断念する。

3人は木の上で助けを待つが、待てど暮らせど誰も通らず、アダムはボートを戻して逃げる計画を立てる。
アダムは慎重にボートに近づき、転覆したボートを戻すところまではうまく行ったが、ワニに噛まれ命を落とす。

グレースは諦めかけたリーを叱咤し、水面に浮かぶボートをつなぐロープに手を伸ばす。
しかしワニは大きくジャンプし、木の上にいる二人を狙ってきたため断念する。

決死の脱出行

夜になり、ワニはアダムの死体を食べ始め、その音を聴き続けたグレースは翌朝には廃人のようになっていた。
下流に流されかけていたボートが近くにまで戻ってきているのに気がついたグレースは、ボートが流される先まで木を伝っていけないか試してみる。
しかし途中で川の中に入らなくてはならなくなり、川を渡ることにするがその目の前にワニが現れる。

グレースがワニに噛まれ水中に引き込まれるが、ワニはグレースを離してどこかに去る。
リーはグレースを助け再び木の上に登り、近くを通りかかったボートに助けを求めるが、ボートは気づかずに行ってしまう。

出血するグレースの周りには血の匂いを嗅いだワニが寄ってきていたが、リーは川に入って乗ってきたボートを取りに行くことにする。
リーはボートに上がることに成功するが、ボートのエンジンは壊れていた。
そうこうしているうちにワニがボートに上がってきて、パニックに陥ったリーは川に逃げてワニに噛まれてしまう。

ラストショット

リーが目を覚ますと、リーはどこかの浅瀬にガイドの死体と一緒に置かれていた。
リーはガイドが拳銃を持っていることに気が付き、それを試し打ちしようとするが弾が詰まって撃つことができない。
リーは銃弾を洗うと弾づまりは解消され、リーはガイドの腕を使ってワニを誘き寄せようとする。
ワニはリーの背後に迫っており、銃を打とうとするが空撃ちばかりで効果がない。
リーが川に逃れるとワニはそれを追いかけ、リーは噛まれならも何度もトライし遂にワニの脳天を打ち抜いて倒す。

リーはグレースの元まで戻るが、すでにグレースは亡くなっていた。
リーはグレースの遺体をボートにのせ、一人手で漕いで川を下るのだった。

レビュー・考察

実は実話シリーズ。
ワイルドライフ系パニックスリラー!
今回はワニ編。

ブラックウォーター

本作の特徴の全てを表しているタイトル。
川の水は濁っており何も見えない。

ワニが近くにいるかは水面の微妙な変化で捉えるしかない。
それが何をするにもハラハラドキドキを生み出している。

たかが10mほど先のボートに行くのだって、何も見えない川の中を通って行くから、スリル満点。
もしかしたらワニがもう足元にいるかもしれない。
次の瞬間には突然足を噛まれるかもしれない。

そんな恐怖が本作の見どころだ。

リアルなワニ

本作のワニは、B級映画のようにあり得ないくらい巨大だったり、ゾンビだったりしない。
普通の3m程度のワニである。

オーストラリアには普通にワニがおり、グレートバリアリーフ付近の街ケアンズでもワニが出るため遊泳禁止になっている。

ワニは獲物に食いつくと、そのまま水中できりもみ回転するデスロールという技を使う。
これを食らって一命をとりとめたリーとグレースはラッキーでしかない。
あの強靭な顎で水中に引き込まれれば普通は死ぬ。

デスロールについて詳しくはコチラ

難しい判断

本作助けを待つか?自ら脱出するか?の選択が一つのキーになっている。

グレースは危険を冒すより木の上で助けを待つべきと考えていた。
一方アダムは、来るかもわからない救助を待つより、体力のあるうちに転覆したボートをなんとかして脱出しようと考えていた。

結果的にはアダムが押し切って、ワニの餌になってしまう訳だが、その決断が最終的にはリーを生かした。

モデルとなった事件を見ると、グレースの助けを待つ論が正解だったように思えるが、それを採るには助けが来るという希望が必要だったのではないだろうか。
旅行の予定をあらかじめ伝えておいて、数日経っても帰らなかったら捜索を出すよう家族に言っておくとかね。
この映画では、思いつきで川釣りに行った上、そこは人気もなく他に誰もいないようなところ。
この状況だと助けを待っても、絶望的かもしれない。

ラストはリーがエンジンの壊れたボートをオールで漕いで脱出する。
しかし帰り道はわからず、ワニは他にもいるかもしれない。

果たしてリーは無事に生還できたのだろうか?

本作のモデルとなったと思われる事件

2003年12月に起きた事件がモデルになっている模様。
3人の若者がクロコダイルに襲われ1名が死亡。
2名は22時間マングローブの上に避難し、その後救助されたようだ。

>>https://www.theguardian.com/lifeandstyle/2008/jan/19/weekend.barbaramcmahon

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