2023年のアメリカ映画
主演者はリーアム・ニーソン、ノーマ・ドゥメズウェニ
爆弾を仕掛けられた車に乗せられた男の運命を描くサスペンス
こんな人にオススメ!
・金融商品を販売している
・仕事ばかりになっている人
・映画タイムリミットが好きな人
「バッド・デイ・ドライブ」が5分でわかる!【ネタバレあり】
あらすじ
仕掛けられた爆弾
投資会社の役員マットは妻ヘザーとの約束で、息子ザックと娘エミリーを車で学校まで送り届けることになるが、反抗期のザックはマットに反発してひとり勝手に歩いていってしまう。
マットはエミリーだけを車に乗せ運転席につくが、車はさまざまな安全装置がエラーを発していた。
マットは構わず車を出し、歩いて出ていったザックを拾って学校に向かう。
マットは運転しながら主要顧客に電話をし、投資をやめるのを言葉巧みに引き止めていた。
内で見知らぬスマホが着信していることに気がついたマットは、そのスマホにかかってきた非通知の着信を取る。
電話の相手はマットの車に爆弾が仕掛けられていると言い、マットが運転席を離れると爆発するという。
さらに犯人は遠隔の起爆スイッチを持っているといい、指示に逆らえばすぐに爆破するという。
忍び寄る影
その直後、マットの車のすぐ後ろに怪しげなバイクが付き纏うようになり、マットは急ブレーキをかけて追手のバイクを追突させる。
しかしバイクの運転手はザックの恋人で、マットは慌てて車から飛び出そうとするザックを引き止め、その場から走り去る。
マットは犯人が指定する場所に向かっていたが、その途中で同僚のシルヴァンからかかってきた電話をとる。
シルヴァンの車にも爆弾を仕掛けたという電話がきており、同乗していたシルヴァンの妻がパニックに陥っていた。
その様子を見ていた警官がシルヴァンの妻を無理やり車内から出したため、シルヴァンの車は大爆発を起こし炎上する。
犯人はヘザーにマットの金庫を開けさせるよう指示したので、マットはヘザーに電話するが、ヘザーが電話に出なかったためヘザーと一緒にいるはずのクリスティーナに電話する。
しかしヘザーはクリスティーナと一緒におらず、ヘザーは離婚弁護士の元に相談をしにいっていた。
マットは離婚弁護士の事務所に電話をかけ、子供の命の危機であることを訴え電話を繋いでもらう。
マットはヘザーに銀行の金庫に行くよう指示し、離婚しようとしていたヘザーに失望させたことを謝る。
その時、車のテレビではファンドの関係者が爆弾で殺害されたニュースが流れており、ユーロボールのアンドリューが捜査にあたっていることを報道していた。
嵌められたマット
ヘザーは銀行から貸金庫に預けてあった物を引き出し、指示された男にそれを渡す。
その直後男は何者かに取り押さえられ、ヘザーも突然現れた軍人に連れて行かれてしまう。
ヘザーを連れていったのはユーロポールのアンドリューで、ヘザーの電話を使ってマットに電話をかけてきた。
アンドリューはマットが犯人であると疑っており、爆弾がスマホで起動することを突き止めたマットが電波を止めるよう依頼しても、取り合ってはくれなかった。
犯人が指示した場所につくとそこには上司のアンダースがおり、アンダースはマットにより脅迫されていると言っていた。
マットは犯人の指示通りアンダースに顧客の現金を引き出さないと殺すといい、アンダースも大人しく従う。
犯人はマットにグローブボックスを開けるよう指示し、マットが開けるとそこには拳銃が一丁入っていた。
犯人はマットにアンダースを撃つよう指示しするが、マットは拒否し拳銃を捨てる。
しかしその直後アンダースの車はマットの目の前で爆破され、木っ端微塵になる。
その衝撃でエミリーは脚を負傷してしまい、ザックが脚を縛って応急的に止血する。
救いの手
マットの車にはパトカーが付いてまわるようになるが、マットはエミリーを病院に連れて行くためパトカーから逃げる。
病院まであと少しのところで、マットはパトカーに包囲される。
アンドリューはマットと話をし、スマホの電波を遮断したことを伝える。
アンドリューはマットの会社が顧客から預かった金に損害を出しており、ドバイの口座に2億800万ユーロを隠していることも突き止めていた。
爆発物処理班が車のドアを取り外し、爆発物を調べエミリーを車から下ろす。
ザックも車に残ると主張したが、マットの説得で結局車から降りる。
マットの爆弾は解除できなかったためひとり車に残されたマットはヘザーと話し、ヘザーに変わらぬ愛を伝え、夫として父として至らなかったことを謝る。
しかしマットはアンドリューが自身を疑っていると感じ、ひとり犯人を探すため警察の囲みを破って車を走らす。
マットが次に犯人から指定された場所につくと、そこはデモの真っ只中で、その中にいた仮面の男がマットの車の後部座席に乗り込んでくる。
真相
仮面の男は爆発で死んだはずのアンダースで、マットを騙して会社の金2億800万ユーロを横領しようとしていた。
マットがアンダースを脅した言葉は録音されており、全ての罪はマットに向くよう仕組まれていた。
アンダースはマットに送金を指示させるよう脅すが、失うものがなくなったマットはアンダースを無視して車を走らせる。
アンダースが車を爆破しようとしたその時、マットは車を路肩にぶつけて横転させる。
車は橋の上で横転し、川に落ちそうになっていたが、マットは自身のシートベルトを外して自ら川に落ちる。
その直後運転席に人がいなくなったことで爆弾は爆発し、アンダースは車とともに火に包まれる。
その後アンダースの横領が明らかになり、マットはユーロポールと協力して行くことになるのだった。
レビュー・考察
さらなるリメイク
映画い「タイムリミット」のリメイク。
タイムリミット自体もスペインの映画「暴走車 ランナウェイ・カー 」のリメイクである。
タイムリミットはドイツ映画で、本作はハリウッド。
タイムリミットとの共通点は
・主人公が車を降りると爆発すること
・子供2人を乗せてること
・子供が大怪我をすること
・妻と仲が悪いこと
途中まではデジャヴを思わせるほど似た展開だが、中盤以降は全くの別作品。
犯人とその動機が異なっている。
タイムリミットでは主人公の仕事で犠牲になった人物の復讐だったので、犯人にも一分の理があった。
しかし本作は顧客の金2億800万ユーロを着服しようとしたアンダースが仕組んだもので、犯人には全く同情できなくなっている。
アメリカ映画らしく善悪がはっきりした作品にリメイクされており、マットは根がいい人だっため、アコギな商売に心を病んだ結果ヘザーとも疎遠になった。となっている。
ヘザーが友人とクリスティーナと出かけていなかったことが発覚した時は、また奥さん役が不倫しているのか!?とヒヤッとしたが、今回は離婚弁護士に相談していただけなので一安心(安心していいのか??)
ザックとエミリーの活躍が少なかったのは残念。
割と杜撰な計画
ラストで死んだと思われていたアンダースが現れ、ドイツの列車は時間に正確だと言っていたが、あれはアンダースの爆破シーンでのことを言っている。
アンダースの爆破シーンでは直前に、アンダースを撃つカウントダウンがあり、その直後で電車が通りかかってから爆発しているので、電車が通りかかった時にアンダースは脱出していた模様。
もしマットが躊躇なくアンダースの頭部を撃ち抜いていたら、どうする気だっただろうか…
またアンダースは爆弾の準備と設置をダークウェブに依頼していた。
映画冒頭でマットが車を起動した時エラー表示が多数出ていたのは、爆弾を仕掛けたときの工事が雑だったからだと思われる。
この時エラー表示を見てマットが車を降りていたらどうする気だったのだろうか…車は大爆発し、マットは何も分からぬまま死亡、アンダースも金が手に入らず仕舞いだったはずである。
マットに性格を知り尽くしていたから行動が読めたのかは不明だが、運に頼った計画だった感は否めない。
私はあらゆる不測の事態に備えているという自身の弁はなんだったのだろうか?