【邦題で損した感動作!】映画「おじいちゃんはデブゴン」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2016年の中国映画
主演者は、サモ・ハン・キンポー、エディ・ポン、ジャクリーン・チャン
認知症を患った武術の達人の心の交流を描くアクション映画

こんな人にオススメ!
・カンフーアクションが見たい
・でも、心温まる展開も見たい
・カンフーの達人が、マッチョマンでなくてもいい

映画「おじいちゃんはデブゴン」が5分でわかる!

あらすじ

・ギャングとチンピラ

中国北東部の町でマフィアの頭目チョイが逮捕される。
現場でチョイの関与を目撃したとして小太りで初老の老人が警察に呼ばれるが、老人には認知症の気があり役に立たない。

この老人名前をディンといい、かつては武術を極め要人警護をしていた人物だった。
ディンには孫娘がいたが、ディンが目を離したすきにいなくなっており、以来ディンは自分を責め続けていた。

ディンの家には、近所に住む少女チュンファが入り浸っていた。
チュンファの父レイはギャンブルで借金を作るろくでなしで、チョイに借金をしていた。

借金が返せなくなったレイは、チョイにウラジオストクである荷物を盗んでくるよう依頼される。
レイはホテルの一室に忍び込み、貴金属が大量に入ったボストンバッグを盗み出す。

ロシアンマフィアに見つかるも、レイは無事逃げ切ってチョイの子分と車で逃げる。
これで借金がチャラになると思ったレイだったが、チョイの子分は返済が伸びるだけだといい、レイは子分を車から落とし1人で逃げる。

・居場所を失うチュンファ

レイの裏切りに腹を立てたチョイは、ディンの家にいるレイの娘チュンファに子分を送る。
チュンファが攫われそうになった時、ディンは本領を発揮、カンフーで難なく子分たちを倒す。

レイがいなくなったことで、チュンファは離婚した母親の家に引き取られることになり、ディンの家に遊びに来なくなった。

ディンはパレードで偶然チュンファと再会するが、レイを慕うチュンファを母親は冷たくあしらっていた。
他にチュンファを引き取る親戚もいなかったので、その日チュンファはディンを慕うディンの隣人ポウの世話になる。
しかしチュンファはどこかに電話をかけたと思いと1人家を出て行ったきり戻ってこなかった。

深夜ディンの家にレイが突然訪ねてくる。
レイはチュンファを助けたディンに感謝しており、身を隠すためチュンファを預かってほしいという。

レイがディンの家を出た途端、レイはチョイとその子分に囲まれ袋叩きにされ殺される。

・壊滅ロシアンマフィア

レイが盗んだボストンバッグはロシアンマフィアのもので、その行方をチョイの親分ファがロシアンマフィアと手を組んで追っていた。

チュンファが行方不明になったことで、ディンはかつて孫娘を見失ったことを思い出す。

ディンはポウに別れを告げると、単身チョイのいる賭博場に乗り込み子分十数人を難なく倒しチョイを倒す。
チョイは金を持って1人逃げようとしたところに数人のロシアンマフィアが入ってきて子分たちを皆殺しにする。
ティンもロシアンマフィアに襲われるが、椅子やストラップ、麻雀牌を使い巧みに使って切り抜ける。

ロシアンマフィアはチョイからボストンバッグを奪って逃げようとしていた。
しかし警官であるポウの息子の活躍で、ロシアンマフィアの車は事故を起こし逃走は阻止される。

ディンはチョイを追っていたが、足が悪いディンはなかなか追いつけない。
しかしチョイは子分に裏切られ殺されてしまいチュンファの手がかりは途絶えてしまう。

・消えたチュンファ

その後ディンの記憶はますます失われていったが、チュンファのことが気になり何度も警察に足を運んでしまう。
そんなるとき、ポウが街中で1人佇んでいるチュンファを見つける。
チュンファずっとは友人の家に泊まっており無事だった。

その後、ディンの記憶はますますなくなっていたが、チュンファのことだけは忘れることなく、2人は仲良く暮らすのだった。

レビュー・考察

原題:我的特工爺爺 私のエージェントおじいちゃんである。
英語でThe bodyguard

デブゴンはブルースリー主演の映画「燃えよドラゴン」のパロディ「燃えよデブゴン」からきている。
ではデブゴンとは何か?英題を見るとやっとわかる。

燃えよドラゴン➡︎Enter the  Dragon
燃えよデブゴン➡︎Enter the Fat Dragon

つまり太った龍という意味である。
ここまできてサモ・ハン・キンポーの動けるデブっぷりを表現した見事なタイトルであることがやっとわかる。
この映画が邦題で損をしている所以である。

さて、本作の主人公ディンはかつて最強の武術家で要人警護の職にあったが、目を離した隙に孫娘を失っている。
それ以来娘とは疎遠になっており、1人で暮らしていたが認知症が始まっており、動きは鈍臭い。

しかし、チュンファのピンチに突如目覚める。
刃物を持ったチンピラ3人を相手に圧倒的な戦いをしてのける。
さらにチョイのアジトに乗り込んで、十数人を叩くだけでなく、プロの殺し屋であるロシアンマフィアたちも相手にとって全滅させる。

初老で、太って、認知症始まっていてこれだから、現役時代はそれこそ万夫不当と豪傑だったと思われる。
もうドラゴンボールとかそういう世界だな!

特徴的なのはその戦い方。
基本自ら仕掛けず、相手の攻撃を寸で回避、腕や指をとって関節を攻めるのが基本のムーブ。
さらに人体急所をピンポイントで狙うから身体能力の衰えの影響が少ない老獪な戦い方と言える。
麻雀牌で関節ぐりぐりとか地味に痛いw

動けるデブの派手なアクション映画というとそれだけでもなく、ディンとチュンファの心温まる交流が描かれている。
全てが終わった後で、ディンは認知症が進んで全てを忘れてしまうが、チュンファと幸せに暮らす。
ハッピーエンドなんだが、なんとも言えないちょっと悲しいラストを迎える。
孫娘を失って以来自分を責め続けてきたディンが、今度はチュンファをしっかり守り切って安心したのかもしれない。

ふざけたタイトルからは想像もできない名画。
邦題に惑わされず是非見てほしい。

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