【正義の主人公?】映画「ウェア」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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人道は絶対の正義なのか??

2013年製作のアメリカ映画
主演者はA・J・クック, ブライアン・スコット・オコナー, サイモン・クォーターマン
一家殺人事件の容疑をかけられた男を弁護する弁護団の活躍を描くサスペンス

こんな人におススメ!
・人道がいつも正しいとは限らないと思う
・正義と悪は綺麗に分けられないと思う
・人間離れしたパワーが見たい

プライムビデオ「ウェア」が5分でわかる!【ネタバレあり】

あらすじ

横暴な警察

フランスを旅行中の家族が、満月の夜に何者かに襲われる。
この容疑で警察は、犠牲者の証言と容貌の似たタランという男を逮捕した。

弁護士のキャサリンはタランと面会するが、タランが全身拘束されていることに驚き、人権侵害だと訴える。
しかも面会はタランが何か話そうとしたところで、警察により突然終了。

タランがキャサリンの腕を掴んだことで、タランは警察から一方的に暴行を受ける。
タランはキャサリンに助けを求めており、キャサリンはその無実を晴らすためタランの母親の家に向かう。
母親によると、警察は母親の住む土地を求めており、土地と引き換えにするつもりでタランを逮捕したのだという。

タランの病気

キャサリンの部下ギャビンの調べにより、タランには珍しい病気の疑いがあり、血液や粘膜から感染することがわかる。
ここ数日、ギャビンは体調が優れず、キャサリンがタランに腕を掴まられた時、助けようとして引っ掻かれていたことに気がつく。

タランが病気で、一家の殺人事件など起こせる状態でなかったと証明するため、キャサリンはタランを検査にかける。
しかしタランは検査中に暴れ出し、人間離れした力で医者たち4人を殺して逃走する。

狼男タラン

警察に包囲されたタランだったが、タランは部隊を全滅させた上、ビルの8階から飛び降りて逃走。
故郷の森に向かったタランを追いかけ、キャサリンらもタランの生家に入る。
そこでギャビンは、タランから感染したことを告白し、万が一の時は銃で撃つよう頼む。

キャサリンらが森にタランを探しに行っている間、タランの生家に残ったギャビンはタランを拘束する隠し部屋をみつけ、母親がタランの病気に気付いてたことを知る。
タランの母親に、タランを守れなかったことをなじられたギャビンは、異常な力で母親を殴り殺してしまう。

狼男の最期

一方、キャサリンらは森の洞窟でタランを見つけるが、タランはキャサリンの説得に耳を貸さず、警察に射殺される。
しかしタランの死体を護送中の車が突然横転、死んでいなかったタランが車から飛び出てくる。

森に逃げたタランを追ったキャサリンは、タランに捕まるが、感染して怪力になったギャビンが現れキャサリンを助ける。
タランとギャビンは壮絶な格闘の末、ギャビンがタランを水に沈めて倒す。
ギャビンはキャサリンは銃を向けさせ、自らを撃たせようとするが、その前にキャサリンが警察に撃たれる。
怒ったギャビンは警察を皆殺しにするのだった。

終わらない悪夢

一ヶ月後、事件のあった国境付近では失踪事件が相次いでおり、報道陣の取材にギャビンはタランの仕業であると答えるのだった…

レビュー・考察

人道を尽くすことが良い結果を生むという常識にエクスキューズを投げかける一本。
そのストーリーは皮肉に満ちてる。

まずは登場人物を三者に分け、各々の立場を整理しよう。

・キャサリンら弁護団の立場
弁護士のキャサリンは、タランがは警察な杜撰な捜査で誤認逮捕されたと考え、タランの無実を証明するため病気の検査にかける。

しかし検査のせいでタランは完全に覚醒、人を見境なく襲う狼男となってしまう。
皮肉にも検査がタランが犯人と決定づける結果になってしまった。
人道的で肩入れしたくなるが、結局被害を最大化させてしまった。

・警察の立場
警察は初めからタランを犯人と決めてかかっていた。
警察も土地問題を巡ってタランの父を謀殺し、それに気がついたキャサリンを暗殺しようとするなど、まともではない。

しかしタランへの対応だけは結果的に大正解だった。
人道的ではないが、汚いなりにうまく土地を治めていたようだ。
タランを初めから厳重に拘束するなど、タランの病気にも初めから気づいていた節がある。

・タランの母の立場
タランが病気であることを知ってて、隠し部屋に拘束してうまく隠していた。
しかしその結果一家惨殺事件になってしまった。
それでもタランの病気を隠し続けた母親、気持ちはわからなくもないが救えない。

結果だけ見れば、キャサリンら弁護団のしたことは、タランが犯人であることを証明し、いたずらに犠牲者を増やしただけだった。

中盤までは警察が悪いみたいな感じを出しておいて、このひっくり返しは実に巧妙。
主人公がすることが正しい、という思い込みを逆手に取ってくる手腕は見事。

ラストでは全く解決していない失踪事件が明らかになるが、この犯人は本当にタランなんだろうか?
自分を抑えられなくなったギャビンが暴れたのをタランのせいにしている…なんていう想像もできる。
剃った毛髪も立った1ヶ月ですっかり元通りだし、完全に狼男として覚醒しているよね。
キャサリンも狙撃されたものの一命を取り留めたと説明があるが、ラストには全く出てこない。
キャサリンも本当に生きているのだろうか??

狼男は一種の病気で、傷から感染する。感染したものは毛深くなって怪力になる。
って完全にライカンだね…処刑人がいれば違う映画になっていたのかな??

ライカンってなに??って方はこちらをどうぞ。

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