ネット社会の闇を抉る怪作
あらすじ
PCのログイン画面、パスワードがなかなか開かない。
アカウント名と同じ「?」でようやくログインに成功する。
いつも使ういくつかのサイトを開くと「ノラCⅣ」という名前でログインされていたため、
自分のアカウントでログインするマタイアス。
マタイアスは聴覚障害をもつ恋人のアマヤとPCで通話し、マタイアスが開発した手話アプリを見せるが、PCが不調で通信が途切れてしまう。
その間にもノラCⅣでログインされていたフェイスブックにはいくつものメッセージが届きパニックになるマタイアス。
PCの動作がおかしいので通話中のパソコンに詳しいデイモンに相談し、容量を圧迫していたPCの隠しフォルダを発見する。
そこにはいくつもの動画が入っており、そのいくつかは犯罪を匂わせるものだった。
Skypeでは同性愛カップルのナリとセリーナの2人の婚約を発表、末期癌のセリーナの母の余命を考えての決断だったという。
ノラCⅣのフェイスブックにはエリカという人物から次々にメッセージが入る。
これに鬱陶しくなったマタイアスが問い詰めると、ノラCⅣがエリカのパソコンからパソコンを返せと言ってきているのだとわかる。
マタイアスの新しいPCは実はネットカフェで拾ったもので、ノラCⅣに同じ場所に返すと伝える。
そこにカロン68という人物からザ・リバーという不気味なソフトを使ったメッセージが入る。
その内容は約1000万ドルのビットコインの入金と穿孔術を希望するという不気味なものだった。
マタイアスはSkype中の仲間達にこの事態を相談すると、デイモンはダークウェブではないかと推測し、
隠しフォルダの動画は次の犯行の予告ではないかと話す。
その時アマヤと通話繋がるが、アマヤが部屋を開けた隙に不審な人物が侵入してアマヤのルームメイトを殺害する。
そしてその人物はアマヤのPCからアマヤをマタイアスの自宅に向かわせろ、そのでPCを返してもらう、できなければアマヤを殺すと言ってきた。
セリーナとナリが警察に通報しようとしたので、マタイアスはとっさにゲームで遊びだったと誤魔化すのだった…
レビュー
皆さんSNSはやっていますか?
その中には名前、住所、年齢、家族、様々なイベント、出来事…
知らない人に絶対に話さない個人情報満載じゃありませんか?
そのSNS、もし誰かに監視されているとしたらどうだろうか…
今回はそんなお話。
この映画何が面白いって最初から一貫してマタイアスのパソコン画面から全く動かないこと。
マタイアスや仲間の様子はSkypeの画面で映る。
パソコン越しにじわじわと近づいてくる相手の存在はまさにホラー最初は普通のSNS、ついで怪しいダークウェブ。
そして最後には恋人宅に侵入しているのをPC越しに見せてくるこのにじり寄り感!
霊的な要素が全くないにもかかわらずホラーできてしまうあたりにネット社会の闇を見せつけてくれる。
終盤では勝手に動くカメラ、リモートコントロールされるパソコン、過去の動画の悪用、ありとあらゆる手段でマタイアスたちをサイバーに追い詰めていく!
みんなも迂闊に黒歴史な動画をアップしないように気をつけよう!
そんなネットとの関わりを考えさせてくれる一本、是非オススメしたい。
期待以上に楽しませてくれるぞ!
ってか盗んだPC使っている時点で自業自得だよな…