2021年アメリカのアクション映画
主演者はカヤ・ステゴラーリオ, ハナ・ジョン=カーメン, ロビー・アメル
こんな人にオススメ!
・キャラ崩壊を楽しめる方
・バイオハザード原作のファンでない方
・原作関係なくゾンビ映画が好きな方
映画「バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ」が5分でわかる!
あらすじ
クレアの帰郷
巨大製薬会社アンブレラが撤退し、退廃に向かう街ラクーンシティ。
その養護施設で育ったクレアは、今もラクーンシティに住む兄クリスを訪ねため、ヒッチハイクしたトラックに乗っていた。
その途中、トラックは女性を轢いてしまうが、その遺体はいつの間にか姿を消していた。
クリスと5年ぶりに再会したクレアは、アンブレラがこの街を汚染させているという証言を収めたビデオをクリスに見せるが、その話をクリスは信じない。
クリスがラクーン署に出勤したため、一人家に残されたクレアだったが、窓の外を見ると女性が「かゆいうま」と血文字で書いていた。
その女性は突如窓を破ってクレアに襲いかかってきたので、クレアは家を出てバイクで逃げる。
ラクーン署にて
その頃ラクーンシティ警察署では、クリスとその上司ウェスカー、同僚のジルとリチャードが集まっていた。
そこにアイアンズ署長が現れアンブレラの創始者が住んでいたスペンサー邸を捜査していた警官と連絡が途絶えたという。
その話の途中に鳴りだしたポケベルの指示に従い、クリスはウェスカーのロッカーを調べる。
そこにはなにかの端末があり、午前6時にラクーンシティは爆破されると表示されていた。
ラクーンシティでは次々とおかしことが起きて始めており、警察署ではタンクローリーが入り口を塞ぐように横転し炎上した。
警察署の受付には、スペンサー邸の調査に置いて行かれたレオンが居眠りをしていたが、アイアンズ署長はレオンに入り口のゲートを閉めるよう指示し、自身はその場をレオンに任せ1人で逃げ出してしまう。
洋館の探索
ヘリでスペンサー邸の洋館に向かったウェスカーらは、同僚の車が横転しているのを見つけ洋館に入る。
その頃街から逃げようとしていた署長はアンブレラの都市封鎖に遭い、警察署に引き返していたが、ゾンビ化した犬に襲われる。
あわやというところでクレアが現れ、アイアンズは一命を取り止め、そこにレオンも現れる。
クリスはリチャードとペアで洋館を探索していたが、白衣の男が人を喰っているのを見つける。
白衣の男はゾンビ化しており、顔色は尋常ではなく、銃を数発撃ち込んでも倒れない生命力を獲得していた。
その直後、リチャードは大量のゾンビに襲われ命を落とし、クリスはゾンビの群れを振り切って脱出しようとする。
ウェスカーとペアで洋館を探索していたジルは、ウェスカーが端末の指示通りピアノを弾き、隠し扉が開けるのを見る。
しかし、そこにヘリが突っ込んできて部屋は大破、火災が起こる。
ウェスカーは、アンブレラの悪事を暴こうとしている人物から指示を受けており、ピアノで開けた隠し扉の先の向かおうとしていた。
ジルはそれを止めようとするが、金が必要なウェスカーはジルを置いて1人で先に向かってしまう。
養護施設
レオンとクレアは警察署の地下牢から助けを呼ぶ声が聞き、レオンが様子を見に行く。
地下牢にいた男は、アンブレラが薬を作っていると主張しており、アンブレラに薬を投与された警察官だけが症状を起こさないという。
男に銃を奪われたレオンは、指示通り地下牢の鍵を開けるが、男は突如現れたゾンビに噛まれ命を落とす。
レオンもゾンビに襲われるが、クレアが救助に来たため九死に一生を得る。
警察署には大量のゾンビ化した市民が訪れており、レオンが封鎖した入口の門を叩いていた。
そのうちに入口の門は決壊し、警察署内に大量のゾンビが入ってきたため、レオンとクレア、アイアインズは警察署を諦めて逃げる。
アイアンズはラクーンシティの養護施設に行き、そこから隠し通路でスペンサー邸に向かおうとしていたが、養護施設に怪物リッカーが現れ死亡する。
レオンらもリッカーに襲われるが、突如現れた仮面の子供に助けられる。
仮面の子供はクレアに鍵を渡し、子供部屋の壁の向こうの隠し部屋の存在を教える。
クレアが鍵を開けると、そこにはこの養護施設の子供に行われた数々の人体実験の結果が残されていた。
実は5年前、クレアもこの養護施設で実験台にされそうになったところを逃げ出していた。
Gウイルス
ウィリアムは、妻と娘シェリーを研究室に連れて行き、自身が作成したGウイルスを持ち出そうとしていたが、そこにウェスカーが現れる。
ウェスカーとウィリアムは撃ち合いになるが、ウィリアムの傷は深く致命的だった。
ウェスカーは生き残ったウィリアムの娘シェリーにも銃を向けるが、そこにジルとクリスが追いつきウェスカーを撃つ。
ウェスカーは地下にある列車のことを教え、脱出するように指示する。
しかしこの時ウィリアムはすでに自身にGウイルスを投与しており、異形の怪物へ姿を変え始めていた。
列車に向かうクリスたちだったが、狭い通路に阻まれクリスが置き去りになる。
そこに怪物と化したウィリアムはが現れクリスは殺されそうになるが、クレアがショットガンの乱射でウィリアムを倒す。
レオンも生き残っており一行は列車で脱出するが、運命の6時が訪れる。爆撃が始まり洋館は壊れ、列車の走るトンネルも崩落を始め、列車はストップする。
止まった列車に何かが取り付きたと思うと、そこにはもはや人間の原型を留めていないウィリアムが現れる。
クリスは必死に応戦するも銃では効果がなく、レオンが持ってきたロケットランチャーで止めを刺す。
爆撃でアンブレラの行った研究の証拠は全て失われたが、生き残ったクリスらは前を向くのだった。
ウェスカーの復活
その後死んだはずのウェスカーは、死体袋を破って目を覚ます。
エイダと名乗る女が現れウェスカーを生き返した副作用で、ウェスカーが失明したことを明かす。
エイダはウェスカーにサングラスを渡し不敵に微笑むのだった。
レビュー・考察
原作崩壊のキャラクター陣
原作ゲームの人物がなぜかことごとくキャラ崩壊している。
ゾンビ化よりもよっぽど怖いウイルス感染を思わせるほどの崩壊っぷりだ!
・クリス・レッドフィールド
原作ではゴリスとも評されるパワーファイターも、本作ではなんか頼りない兄ちゃん。
原作の正義感や男気をあまり感じられず、どこかウェスカーの子分の三下感が漂う。
暗闇で銃を乱射する素人。味方が近くにいるかもとか、跳弾が…とか考えない当たり素人以下かもしれない。
ウィリアムを父親のように感じていたが、そのウィリアムからも愚かと評され、反論の余地もない。
・クレア・レッドフィールド
本作の実質主人公。民間人で何の訓練も積んでいないのにやたらと強い。
女優さんの造形も比較的原作に近く、原作崩壊の本作にあるまじき活躍をみせる。
ウィリアムに実験台にされそうになったところを逃げたので、クリスとは5年間音信不通だった。
もうあいつ1人でいいんじゃね?
・ジル・バレンタイン
所構わず銃をぶっぱする狂人。
原作とのビジュアルの乖離が大きく、人種レベルで変わっている。
原作の手先の器用な設定は全く生きておらず、ただのアマゾネスと化している。
彼女の特技であるはずのピアノもウェスカーが弾いてしまった。
ポリコレかな?
・レオン・S・ケネディ
お前誰だよレベルの改編を受けた本作最大の犠牲者。
同僚から名前のSはしょぼいのSとからかわれるが、残念ながら本作のレオンでは名が体を現してしまっている。
まず新人でありながらダイナーで居眠り、同僚にしょぼいとからかわれる。
ラクーン署の大事な会議にも参加させてもらえず、署の受付で居眠り。
一般人のクレアより銃の知識に乏しく助けられてばかり。
ぶっちゃけ情けないメキシコ系の雑魚である。
原作ではサラサラ金髪のイケメンだったのに、いったいどうしてこうなった!?
ポリコレかな?
・アルバート・ウェスカー
バイオハザード界最高のヴィランも、本作にかかれば良いアニキである。
見た目からして優しげだし、クリスからの信頼もアツい。
死に際にクリスらに研究所の脱出方法を教えるなど、最期まで原作にあるまじきアニキっぷり。
アンブレラの悪事を暴こうとしているが、その動機は金とやはりしょぼい。
ラストでエイダの手により生き返り、トレードマークのサングラスを受け取る。
スターズなんてなかった。
詰め込まれたバイオ要素
原作崩壊のキャストたちをフォローするのように、原作要素が散りばめられている。
一例を挙げると
・かゆいうま
・警察署の出入り口を塞ぐように横転し、炎上するトラック
・振り返る白衣のゾンビ
・ピアノで開く隠し部屋
・リッカー
・養護施設の壁の鍵穴と隠し部屋
・ウィリアム・バーキンとGウイルス
・ラストは列車で脱出
・ロケットランチャーでとどめ
とりあえずバイオ要素出しておけみたいな詰め込みっぷり。
バイオハザード1と2を同時にやっているのである程度は仕方ないのかもだが、どちらかに絞った方が良かったような…
続編作るの?
クレアが人体実験について調べた隠し部屋で、アッシュフォード家のフイルムが出てきた。
ウェスカーの復活もあるし、次はコードベロニカで映画を作るつもりなのだろうか?
コードベロニカはクレアが主人公だっただけに、むしろ本作はその前フリでしかないのかもしれない。
スティーブがどんなひどい改編を受けるのか、今から楽しみである。