2018年のアメリカ映画
主演者はシェイ・ミッチェル、スタナ・カティック、グレイ・デイモン
心に傷を負った元警官が、奇妙な遺体と出会うホラー映画
こんな人にオススメ!
・じわじわくるホラーが好き
・低予算で工夫した映画が見たい
・何かに依存している
映画「エンドレスエクソシズム」が5分でわかる!【ネタバレあり】
あらすじ
・メーガンの再就職
少女ハンナは悪魔に取り憑かれていた。
神父が悪魔祓いを行うが返り討ちにあい、ハンナの父はやむなく彼女を枕で窒息させて殺す。
3ヶ月後、元警官のメーガンは慰霊室に勤めることになるが、その仕事は従事した人が次々と精神を病み辞めていた。
メーガンの仕事は搬送された遺体の写真を撮り、指紋を採取することで、この日も一人で夜勤をする彼女の元に遺体が運ばれてくる。
いつも通り遺体の撮影をして事務所に戻ってくると、目の前に見知らぬ男が現れ、一瞬で姿を消す。
次の瞬間、メーガンに警官時代の辛い出来事が次々とフラッシュバックする。
メーガンには酒と薬の依存症があり、それが理由で警察を離職、同棲していた警官の恋人のアンドリューとも別れていた。
メーガンが夜勤をしていると、見知らぬローブの男が霊安室の裏口を訪ね、鍵を忘れたから中に入れろと言ってくる。
メーガンは部外者であることを見抜き中に入れなかったが、遺体を搬送してきたランディに頼まれ、規則を破って裏口のドアを開けてしまう。
メーガンがランディの作業を手伝い終わって振り向くと、そこには何者かが霊安室内に侵入したような跡があった。
・怪しい男
ランディが運んできた遺体は切り刻まれ殺された女性の遺体で、メーガンはいつも通り写真を撮ろうとするがエラーでどうしても撮影できない。
指紋をとってスキャンするもパソコンもシャットダウンし、メーガンは遺体を安置しようとする。
しかし遺体を安置しようとした瞬間、棚からガラス器具が落下、メーガンは軽い切り傷を負う。
メーガンは遺体の身元を調べようと、アンドリューのIDで警察のシステムにログインする。
警察の情報によると遺体の女性の眼球色は茶色となっていが、目の前の遺体は青い目をしていた。
その時遺体の体から大量のハエが出てくる幻覚を見たメーガンは、それ以上遺体を調べるのをやめる。
その直後、メーガンが物音に気を取られた隙に遺体は忽然と無くなっていた。
付近を探したメーガンは、何者かが遺体を運んでいくのを見る。
メーガンが遺体を追うとナイフを持ったローブの男が遺体を焼却しようとしていた。
メーガンは格闘の末ローブの男を倒し警察に通報、ローブの男は警備員に捕縛されるが、それでも遺体を焼くように言い続けていた。
メーガンは遺体を遺体安置ボックスに戻そうとするが、その時遺体が呼吸していることに気がつく。
メーガンは遺体の指紋の鑑別をアンドリューに依頼、アンドリューに遺体の素性を訪ねられたメーガンが答えた名前はハンナ・グレイスだった。
・動き出す遺体
その頃、ある警備員がハンナの遺体安置ボックスを開けていた。
すると警備員は見えない力で締め上げられ、壁に叩きつけられた末に遺体安置ボックスに入れられる。
メーガンは突如いなくなった警備員を探していたが、トイレで何者かの腕が伸びてくるのを見かけ驚く。
事務所に戻ったメーガンは、アンドリューから指紋の鑑別結果を聞くが、奇妙なことにハンナは3ヶ月前すでに死亡していることになっていた。
メーガンがネットでハンナのことを調べると、3ヶ月前に悪魔祓いで死んだという記事が出てくる。
再び遺体を調べるメーガンだったが、搬送されたときにあった切り刻まれた傷が綺麗になくなっていた。
メーガンが警備員室で監視カメラの映像を確認すると、廊下にいないはずの女性の影が映っていた。
メーガンは抗不安剤を飲もうとするが我慢し、友人の看護師リサに相談する。
抗不安剤の箱を見かけたリサはメーガンが再び薬に手を出したと考え、監視カメラの映像も単なる影だと片付ける。
タバコを吸いに階段室に入ったリサは、誰かの気配を感じ階段を登る。
しかしそこにいたのはハンナの遺体で、リサは屋上に逃げるが追いつかれ、念力で首を絞め上がられて死亡する。
・決着
メーガンの元にはランディが次の遺体を搬送してくる。
ハンナの遺体を見たランディも遺体にあったはずの傷がなくなったことを不思議に思ったが、神経質になりすぎないようメーガンに伝え仕事に戻る。
遺体搬送車に乗り込んだランディだったが、突然の物音に車を止める。
そこにハンナが現れランディが犠牲になり、監視カメラで事態を察したメーガンも現場に向かう。
その時、先ほど警察に連行されたローブの男が脱走し、メーガンを脅して霊安室に入る。
ローブの男はハンナの父親で、悪魔に取り憑かれたハンナをその手にかけていた。
しかしハンナに取り憑いた悪魔はそれでも出てこず、ハンナの遺体は埋葬する前にひとりでになくなっていたという。
ハンナを燃やそうとするローブの男だったが、逆に焼却炉に放り込まれ、メーガンもピンチに陥る。
その頃アンドリューが霊安室の駐車場を訪れ、横たわるランディの遺体を発見していた。
メーガンはハンナに追いつかれるが、アンドリューが現れたためハンナはメーガンを遺体安置ボックスに隠す。
メーガンは遺体安置ボックスの蓋を中から蹴り開け、アンドリューと合流する。
しかし霊安室の扉は勝手に閉まり、現れたハンナによりアンドリューが締め上げられる。
メーガンはハンナに銃を向け容赦無く発砲、ハンナは倒れアンドリューも一命を取り留める。
メーガンはアンドリュー1人をエレベーターに乗せると、ハンナの遺体を焼却炉に入れる。
しかしハンナの遺体は半分焼却炉に入ったところで再び動き出し、メーガンを道連れにしようとするが、メーガンをそれを振り切ってハンナを燃やす。
メーガンは酒と薬を絶って62日が経過、メーガンは日毎に強くなる自分を実感するのだった。
レビュー・考察
薬ダメ、絶対。
メーガンの転職
メーガンはかつて警察に勤務し、同僚だったアンドリューと同棲していた。
しかし心を病み、酒と抗不安剤に依存するようになり、警察を退職。
再就職先が霊安室での遺体の撮影だった。
ただでさえ心を病む人続出の職場なのに、かつて心を病んだ人に務まるのか疑問だが、メーガンは私は違うとなぜか自信満々…
この仕事を選んだ理由も、他人と関わる仕事ではなく、夜勤で夜の街に飲みに行く心配がないからで、精神的負担の大きいこの仕事が務まる根拠にはなっていない。
面接で志望動機をどう答えたのだろうか…
怪しげな侵入者の正体
映画序盤、霊安室の裏口で鍵を開けてくれ!とわめていたのはハンナの父親。
ハンナの遺体にはまだ悪魔が憑いていることを知っていて始末しにきた。
しかしその頼み方は最悪。
関係者を装って鍵を忘れたと嘘をついた上、怪しげなローブまで着ている。
関係者装うならもう少しまともな格好しろよ!と思わずツッコまずにはいられない。
っていうかそんな怪しげな格好するなら、本当のこと言った方がすんなり信じてもらえたのでは…
もちろんそんな怪しげな人物を、元警官のメーガンが見過ごすはずもなく門前払い。
しかしその直後、ランディがハンナに手伝いを求めた隙にまんまと中に潜入。
ハンナの遺体を燃やそうとするが、メーガンに敗れ警察のご厄介になる。
それで終わりかと思いきや、警察の手を振り切って脱走。
再び霊安室に訪れるもネタバレだけして、結局返り討ちに会う。
この人何しに来たの??
あっけないラスト
圧倒的な念力を見せるハンナだったが、意外にも拳銃が有効。
ハンナの容赦ない銃撃を受け倒れる。
それでも完全に死んだわけではなく、燃やす直前で再び動き出すが、時すでに遅し。
ハンナの父親はまずショットガンを使うなどして、ハンナの身動きを封じるべきだったのではないだろうか?
刃物は有効ではないとか言いながら、ナイフしか持ってこないあたり意味不明だし、もうわざとやっているのかというレベルである。
これで警察を振り切ってメーガンとハンナを倒す、とかだったらだいぶカッコよかっただけにだいぶ残念な人だった。
薬物をやめたメーガンは強さを取り戻していく。
こんな強い女性も薬物依存に走らせる警察の労働環境にこそ、むしろ恐怖を感じえざるを得ない。