【配達員は罪を贖う】映画「デスレター 呪いの手紙」が5分でわかる!【ネタバレあり】

Amazonビデオ

暗く静かなハッピーエンド

2017年のロシア映画
主演者はユリヤ・ペレシルド、 イゴール・リゼンゲヴィッチ、 オルガ・メディニッヒ
呪い手紙を届けることになった男を描くホラー

こんな人にオススメ!
・静かな作品が好き
・暗い作品が好き
・伏線がきちんと回収される映画が見たい

プライムビデオ「デスレター 呪いの手紙」が5分でわかる!

あらすじ

・手にした手紙

建築会社に勤めるイーゴリは、会社に間違って届いた手紙を届けに宛先にあった住所を訪ねる。

家にいた老婆は手紙を知らないといっており、イーゴリが宛先を確認すると別の住所になっていた。
イーゴリが会社に電話をすると、話しているのに声は届かず無言電話扱いされる。
さらにその電話に出たのはイーゴリ自身で、ついさっき会社で自身も同じような無言電話取ったところだった。

老婆のアドバイスに従い、イーゴリは手紙を宛先の住所に届けるため車に乗り込む。
車に同乗した老人は、かつて犯罪者の流れ者が一枚の手紙を届ける罰を与えられた話をする。
その手紙を開けてしまった流れ者は呪われ疫病が発生、大勢死人が出たという。

イーゴリが手紙を開けようとすると、突然バックミラーにいないはずの少女が映り、驚いたイーゴリは軽い人身事故を起こしてしまう。
ぶつけた車を自動車工に預け、イーゴリはその支払いを、手紙を届けたら老婆からもらえることになっている金貨ですることを約束する。

街中で事故を起こしたときにいた少女を見かけたイーゴリは、少女を追いかけバーに入るが少女はいない。
イーゴリはたまたま出会った男のカバンに手紙を忍ばせるが、カバンを漁ったと勘違いをした男は激昂、イーゴリは男に殴られ気を失う。

・マリーナとの出会い

捕まったイーゴリが警官のマリーナの取り調べを受けていると、あの手紙が遺失物として届く。
マリーナが手紙を開封しようとしたところ警察署は突然停電、暗闇からあの少女が歩いてくる。
電気を交換していた警官が脚立から落ちて負傷するが、歩き去った少女を目撃したのはマリーナだけで、監視カメラにも映っていなかった。

マリーナと手紙を宛先を訪ねたイーゴリは、携帯で電話を始めたマリーナをその場に置いて、一人で宛先の住所を訪ねる。
宛先にあったアニクシナという名は老人の別れた妻で、アニクシナは娘としか会わないというので、老人に娘の住所を教えてもらう。
イーゴリがふと窓の外を眺めると、イーゴリ自身がマリーナと話しており、ここにきた時の場面が再び現れていた。

イーゴリが振り向くと老人が「俺を解放しろと伝えろ」と言っており、イーゴリはあわててその場を去る。
イーゴリがマリーナの元に戻り、手紙を見せると老人の指紋が血痕として残っており、マリーナは指紋から老人の素性を調べる。

・宛先は?

実は老人は殺人犯で、大昔に自殺していた。老人が書いた住所に行くとそこは墓場で、老人の娘の墓もそこにあった。
この墓地は18世紀に疫病が流行った時臨時で作られたもので、墓場には老人とその娘の墓もあった。

イーゴリとマリーナは老人の妻アニクシナを探すことにする。
墓地でイーゴリは老人の霊と会い、彼は昔手紙を送る罰を与えられ、手紙を開けたが故に疫病を撒き散らし手しまったという。

さらに老人は罪のあるものだけが呪われるといい、イーゴリの罪を示唆して手紙を届けるように言う。
再び手紙の宛先を訪ねるイーゴリとマリーナだったが、あるところを車で通りかかったところで、イーゴリが車を止めろと暴れ出す。
そこはある少女が轢き逃げされた現場で、少女は事故後1時間も放置された後死亡したという。

運転しながら話し込んでいたマリーナは、車を壁にぶつけて死亡する。

・老婆の正体

一人でアニクシナを尋ねたイーゴリは彼女に手紙を渡そうとするが、アニクシナは受け取らずイーゴリをハサミで刺す。
車で走り去ったアニクシナを追いかけ、オークション会場を訪れたイーゴリは、手紙を渡そうとするがアニクシナは受け取りを拒否して逃走する。

追いかけたイーゴリは暗闇に落ち、気がつくと最初に訪ねた老婆の家にいた。
老婆はかつてアニクシナと若さと魂の取引をしており、イーゴリは老婆に言われて手紙をアニクシナに渡す。

アニクシナが手紙を破くと一気に歳をとる。
するとあの少女が現れ、この少女は轢き逃げしたのはイーゴリだったことがわかる。

老婆に諭されその場を去ったイーゴリが気がつくと、そこは運転中の車内でイーゴリはスマホのわき見運転をしていた。
目線を前に戻すと少女が路上に立っており、イーゴリは慌てて少女を避ける。
イーゴリが警察に少女の保護を求めると、警官のマリーナが現れ少女を保護する。

手紙を届け終えたイーゴリのポケットには、一枚の金貨が残っているのだった。

レビュー・考察

老婆は死神のような存在で、アニクシナの魂と若さの取引をしていた。
その期限切れを手紙で通知する配達人に選ばれたのがイーゴリ。

イーゴリが配達人にえればれたのは、少女を轢き逃げしたからで、その罪を精算したことで轢き逃げする前の時間軸からやり直すことができた。

この手紙システムは昔から行われており、かつてはモスクワに流れついたならず者が、配達人に選ばれた。
しかし興味本位で手紙を開けてしまい疫病を撒き散らすことになる。結果村の住民たちに恨まれ妻も失うことになった。

最初に出てきた老婆が実は超キーマンという作りは面白い。
他にもイーゴリが車に乗せた老人がくれたパーティ券が、ラストのアニクシナのオークションパーティの券だったりと結構地味に伏線が張られており、無駄な要素がない。
でも地味すぎて目立たない。

あとマリーナさんが警官なのにスマホ運転したり、わき見運転したりと地味にやりたい放題。
からの事故死である。

ホラー映画だがホラー要素はほとんどなく、サスペンスに近い。
強いて言えば、腹を察されて尚アニクシナに手紙を渡そうとするイーゴリがホラー。

全体的にロシア映画らしい暗さは全開で、画面はいつも暗くほとんどBGMもない。
そんな地味で暗い作風ながら最後は静かなハッピーエンドを迎える。
こういうラストハリウッド的な大団円とは対照的だけど結構好き。

なんともロシアらしい一本。

ロシア映画に興味のある方はコチラもどうぞ!

コメント

タイトルとURLをコピーしました