【小さな命が灯っている】映画「ハリケーンアワー」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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命の灯りは暖かく、ちょっと異色な災害モノ

2013年のアメリカ映画
出演者はポール・ウォーカー、ジェネシス・ロドリゲス
ハリケーンカトリーナに襲われた一家を描くドラマ

こんな人にオススメ!
・これから父親になる人
・親子の絆を感じたい
・災害対策を考えたい

プライムビデオ「ハリケーンアワー」が5分でわかる!

あらすじ

・暗闇の中灯る命

ノーランが臨月を迎えた妻を手術室に送り出した直後、ハリケーンカトリーナが病院を直撃する。
妻は出産時に死亡、人工呼吸器に繋がれた未熟児の娘だけが残された。

しかしカトリーナは勢いを増し病院は停電、深夜には非常電源も消え病院は暗闇に包まれる。
ノーランは慌てて赤子の病室に向かい、人工呼吸器がバッテリーで動いているのに安心したのも束の間、モニターにはバッテリーの残り時間は3分と表示されていた。
助けを求めるノーランだったが、堤防が決壊して街は水没、病院スタッフも避難してしまい誰もいなかった。

ノーランは手動でバッテリーを充電し赤子の呼吸器を動かし、誰もいなくなった病院で妻の思い出話を話して聞かせる。
赤子の輸液が足りなくなったので、ノーランは病院内を探し回ってなんとか同じ輸液を見つけ出す。
ノーランはたどたどしく赤子の輸液を交換し、尽きたバッテリーを手動で充電し赤子の命を繋ぐ。

・助けを求めて

翌日、ノーランは妻の写真を赤子に見せ馴れ初めを話して聞かせる。
置き去りにされた救急車を見つけたノーランは、運転席で無線を見つけ助けを求めるが誰も応答しない。
病室に戻ると、バッテリーは2分しか充電されなくなっており、ノーランは2分のリミットの中で病院内を捜索する。

水没した地下階でバッテリーを見つけるが、バッテリーは爆発、ノーランは負傷する。
ノーランは傷ついた体で病室に戻るが、赤子の人工呼吸器は電池切れで止まっていたが、なんとか間に合う。
救助はヘリが飛んでいることを知ったノーランは、発煙筒を手に屋上に出るが、救助ヘリは何者かに銃撃され飛び去ってしまう。

・出会い

病院を捜索したノーランはリードが絡んで動けなくなった救助犬を助ける。
ノーランはこの犬をシャーロックと名付けともに病室で過ごす。

とうとう輸液は最後の一つとなり、ノーランは輸液の空バッグでシャーロックと遊んでいたが、取りに行ったシャーロックが戻ってこない。
代わりに病室に入ってきたのはアーミールックの見知らぬ男で、ノーランは救助隊が来たと歓喜する。
しかし男はただの火事場泥棒で、看護師を殺して新品の輸液を奪っていたためノーランは激怒する。

停電から30時間、疲労の極に達したノーランはアドレナリンを注射して意識を保つ。
その病院に銃を持ったチンピラの二人組が入ってくる。
薬品庫から取り出した薬でトリップしたチンピラが、病室に入ろうとしたためノーランはチンピラから銃を奪って撃ち殺す。

・そして父親になる

停電から46時間、ノーランが倒れ込んだ拍子に発電機のレバーは折れ充電できなくなってしまう。
人工呼吸器も止まり、不眠不休で看護師続けてきたノーランも疲労から力尽きてしまう。

しかし病室で力尽きたノーランをシャーロックが見つけ、ノーランは担架で運ばれる。
停電していたため救助隊が赤子に気づかず、ノーランだけを連れて行こうとした時、赤子はとうとう泣き声をあげる。

赤子は救助隊に助けられ、ノーランは初めて娘を胸に抱くのだった。

レビュー・考察

災害モノ。
この手の映画は嵐によりなす術なく破壊される人類の構造物を、スペシャルなCGでこれでもか魅せつけるのが王道。

しかし本作はそうではない。
嵐は絶望的状況を作る舞台装置に過ぎず、1人の男が絶望的な状況を打破して、父親として成長する40時間が丁寧に描かれている。

舞台は2005年のアメリカ、ハリケーンカトリーナが過ぎ去り、停電と洪水に街が沈んだところから話は始まる。
ノーランの妻は嵐の中、娘アビゲイルを出産して死亡。
この事実を受け入れられないノーランは赤ちゃんの誕生を喜ぶよりも妻の死を嘆き悲しむ。
しかも赤ちゃんは未熟児で、自力では呼吸すらできず、人工呼吸器と輸液でなんとか生きている状態。

ハリケーンカトリーナにより病院スタッフは全員避難、ノーランと赤ちゃんだけが誰もいなくなった病院内に取り残される。
しかも病院は停電、赤ちゃんの人工呼吸器も止まりそうになる。
非常用バッテリーが人力充電可能だったので必死にハンドルを回すノーラン。
しかし無情にも劣化したバッテリーには3分間の電力しか蓄電されない。
この3分が一つのキモで、無線探すのも、輸液探すのも、バッテリー探すもの、屋上にヘリを呼びにいくのでもいつでもタイムリミットは3分なのだ。

話の前半は妻の死を嘆き悲しむノーランがキコキコハンドル回しながら、ひたすら妻の話を赤ちゃんに話して聞かせている。
この時のノーランは恋人の死を悲しむただの男だった。

しかし後半になるにつれ状況は悪化、救助のヘリは銃撃されるは、強盗はくるわで最悪の事態に。
追い詰められたノーランは短いバッテリーのリミットと戦いながらなんとか事態を打開しようとする。

この辺からノーランの口から妻の話が出ることはなくなり、目の前の赤ちゃんをなんとか生かそうと必死になる様子が描かれている。
終いには非常用バッテリーは壊れ、人工呼吸器も止まるが、ついに元気な産声をあげた赤ちゃんが救急隊に救助され、赤ちゃんをノーランが胸に抱いてエンド。
ノーランが立派な父親になった瞬間であった。

真っ暗な病院内で暖かく灯る人工呼吸器は命の象徴。
バッテリーが切れて真っ暗になった瞬間その暖かさは失われ、絶望が支配する様子が印象的。

赤ちゃんの存在感ってすごいんだ。

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