劇場版きかんしゃトーマス「とびだせ!友情の大冒険」あらすじ&レビュー

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今日は久しぶりにきかんしゃトーマスから一本紹介しよう。

原題は「JOURNEY BEYOND SODOR 」である。
なぜか日本語版では「とびだせ友情の大冒険」となっている…
一体どこから飛び出た、友情…謎な日本語訳である。 

本作トーマスの映画でもなかなかに異色である。
なんとトーマスがブラック企業に就職されられてしまうのた
よくある日本の作品だと主人公補正の明るさで職場をよくしたりとか、
そこでやり甲斐を見出したらとかしそうだけど、本作にそんな要素は全くない!
現実は残酷である。 
そんな夢も希望もない本作、日本人からの評価はなかなかに辛口である。 

しかし私はこの作品が大好きだ。 
所詮ブラック企業はブラック企業なのである、それに対しては逃げる。これしかない。
そんなリアリズムを教えてくれるからだ。 

一体イギリス人はなにを幼児に教えてんのかと突っ込みたくなるが、
こういう現実をはじめに突きつけるからブラック企業でも我慢して頑張ろうとか勘違いせず、
日本的なブラック企業が淘汰される土壌が醸し出されるのかもしれない。 

子供相手だからとありもしない夢と希望を売りにするのではなく、現実の厳しさを突きつける。
そのストロングな姿勢にはスタンディングオベーションを送りたい。 

一応フォローするとただ暗く惨めな現実を突きつけて終わりではなく、温かなラストを迎えます。 
そのラストで流れる歌がなかなか名曲、メロディラインの秀逸さは群を抜いている。

しかもこのメロディライン、実は冒頭でアホな歌として散々流れているのである!
それをアレンジして名曲に仕立て上げる壮大な伏線には感動すら覚える。

映画版トーマスの歌には大人が聞いてもいい曲が一本はあるが、こんなアレンジをしてのけたのは私が知る限り本作のみである。 

総括すると本作子供向けでありながら全く子供扱いしていないのだ。
ストーリーも音楽も大人でも共感できる内容だけど、見やすいようにキャラクターは子供向けに設計する。
子供のうちから大人と通じる価値観の醸成を成し遂げようという、
イギリス流幼児教育の恐ろしさと日本の後進性がよくわかる作品と言えるだろう。 

ぜひ日々の業務で疲れたみなさんにこそ本作を見て欲しい。
でもラストってよく考えると障碍者雇用の話なのかな?やっぱ暗い話の気がしてきた。 

ちなみにエンディングの名曲はコチラ。

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