2019年のインド映画
主演者はプラバース、シュラッダー・カプール
マフィアの首領の座をめぐるクライムサスペンス
こんな人にオススメ!
・ビバ!ボリウッド
・意外性のある展開が見たい
・インドと日本の価値観の違いを感じたい
映画「SAAHO/サーホー」が5分でわかる!
あらすじ
・ロイの遺産
インド最大の都市ムンバイ、警察は鮮やかな手口で2兆ルピーを奪った窃盗団のゆくえを追っていた。
事件は一般市民を巧みに利用して行われており、関係者に聞き込みをして手がかりは掴めなかった。
この難事件に対し警察は覆面捜査員アショークに依頼する。
アショークは捜査班と打ち合わせをするが、全くやる気を見せなかった。
しかし女性捜査官アムリタの写真を見て態度を一変、彼女が捜査中の現場に直行しアムリタを捜査班に加える。
同じ頃インド進出を目論んだマフィアの首領ロイが暗殺される事件が起こる。
マフィアの理事会にロイの息子を名乗るヴィシュワクという男が現れるが、理事会は彼を後継者と認めるか揉めていた。
ロイの先代の首領には息子のデーヴラージがおり、実はロイを暗殺したは彼だった。
デーヴラージはロイの遺産2兆ルピーを奪っていたが、その金は窃盗団に盗まれていた。
・ブラックボックス
窃盗事件を捜査していたアムリタは、監視カメラの映像から犯人が使っているコーヒーショップを割り出した。
アショークとアムリタはコーヒーショップに向かうが容疑者はおらず、アルマーニというメッセージだけが残されていた。
アムリタは容疑者に計画を実行させ現行犯逮捕する計画を立案、アショークとクラブに潜入する。
<ダンス1:クラブ>
しかしアムリタはクラブで酒を飲み、容疑者を取り逃す。
アショークはいつの間にマフィアの一味と接触しており、その男はブラックボックスを見つけて金持ちになると言っていたことがわかる。
ブラックボックスはヴィシュワクがもつロイの遺産2兆ルピーの鍵で、それを持っていたヴィシュワクの側近が何者かに銃撃される。
その現場にアショークらも居合わせており、アムリタが側近の車に発信器をつけ尾行する。
そしてアムリタは側近がロイヤル銀行の貸金庫にブラックボックスを預けていることを突き止めることに成功する。
この頃からアショークとアムリタは愛し合うようになる。
<ダンス2:ヒマラヤ>
・アショークの正体
アムリタはロイヤル銀行への侵入計画を立てるが、アムリタが金庫にたどり着いた時には銀行はもぬけの殻だった。
ブラックボックスはすでに警察内の裏切り者デヴィッドにより持ち去られてしまう。
警察上層部はそれを追う潜入捜査官アショークに応援を送るよう捜査班に指示するが、アショークは捜査班にいると戸惑いが広がる。
警察上層部から送られてきたアショークの顔写真は、捜査班にいる人物とは別人で、捜査班にいたのはアショークではなかったことがわかる。
捜査班にいた男はサーホーという人物で、銀行から奪った2兆ルピーをどこかに運んだのも彼だった。
サーホーはデヴィッドと共にギャングに内通しており、捜査班に入ることで捜査を撹乱していたのだ。
・遺産争奪
<ダンス3:プールサイド>
ヨーロッパに逃げたサーホーの元に居場所を突き止めたアムリタが現れ、彼女を裏切ったサーホーに銃を向ける。
しかしそこにデーヴラージの手下も現れ、サーホーとアムリタに容赦のない銃撃を浴びせる。
二人は協力してデーヴラージの手下を倒すが、衆寡敵せず包囲される。
ブラックボックスのありかを問い詰められたサーホーだったが、圧倒的な力を示すサーホーを構うなと命じる。
アムリタはアショークの作戦でサーホーについていたが、次第にアショークとの連絡を取らなくなる。
<ダンス4:ヨーロッパの山中>
デーブラージはアムリタを人質にとり、サーホーにヴィシュワクが持つロイの遺産2兆ルピーを盗むよう命令する。
サーホーは2兆ルピーの入った金庫のあるビルごと爆破、金庫をトラックの荷台に入れ持ち去ろうとするが、アショークが放った治安部隊ジェットマンの追撃を受ける。
ジェットマンを倒したサーホーは、ヘリコプターから投げ出されたアムリタを助ける。
しかしアムリタはアショークに保護され、サーホーは逮捕される。
金庫の入ったトラックも警察の手に落ちたかに思われたが、それはダミーでサーホーは金庫を別のトラックで逃した後だった。
・ロイの息子
拘束されたサーホーはデーヴラージがかつて燃やしたカラナ村に連行され、手下に袋叩きにされる。
ブラックボックスはヴィシュワクの手元にあったが、ヴィシュワクの側近が反逆し、ブラックボックスを使って金庫を開ける。
しかしそこにあったのは2兆ルピーではなく所狭しと飾られた写真だった。
その中には、ロイと映るサーホーの写真があり、サーホーこそがロイの本当の息子であることが明らかになる。
カラナ村はロイが密かにサーホーを育てた場所で、潜んでいたロイの手下が現れ形勢は逆転、サーホーはデーヴラージを倒す。
ロイはサーホーの存在を明かす前日に暗殺されており、その時サーホーはデーヴラージに復讐を誓ったのだ。
ヴィシュワクはロイの息子などではなく、サーホーの身代わりだった。
サーホーはロイの後継者として炉の後を継ぎ、統領の座に着く。
その後、オーストリアでアムリタとサーホーは再会を果たすのだった。
レビュー・あらすじ
みなさん大好きボリウッドの新作をご紹介!
ギャング統領の座をめぐる抗争を描いたクライムサスペンス。
主役サーホーを演じるのは、ボリウッド金字塔バーフバリを演じた名優プラバースだ!
登場人物を少し整理
・サーホー
覆面捜査員アショークになりすまして捜査を撹乱していた。
その正体はマフィアの首領ロイの実子で、ロイを暗殺したデーヴラージに復讐するため動く。
・デーヴラージ
本作の悪役、ロイの先代の首領の息子。ロイを暗殺し自ら首領の座につこうとした。
・ヴィシュワク
ロイが暗殺された時、その遺産を持つ実子を名乗って現れた。
その正体はロイの側近の息子イクバールで、サーホーの身代わりをしていた。
・アショーク
ムンバイの覆面捜査員。警察上層部の命で動いていたが、サーホーの捜査撹乱に踊らされていた。
映画前半でアショークと呼ばれているのはサーホー。
有り余るほどの勲章を持つ男ながら、最後までいいところがなかった。
・アムリタ
失敗続きの美人捜査官。無能。
クラブに潜入中酒を飲んで取り逃す、アショークを裏切ってサーホーに着くなど、捜査官としての能力だけでなく倫理観も残念なほど皆無だった。
前半はおちゃらけたサーホーがアムリタにしつこいアプローチを仕掛けたりボリウッドらしいタッチで進む。
ちょいちょいサーホーがイケメン風なキラッと視線を送るのだが、ムチョとしたその外観のせいでいまいち締まらない。
おそらく本気で2枚目を描こうとしているのだが、なぜか3枚目になってしまっているのだ。
インドのイケメンは日本と定義が違うのだろう、ふくよかさは豊かさの現れ。
傑作なのがサーホーが谷を飛び降りるシーン。
一度谷にパラシュートを投げ捨て、それを飛び降りながら再びキャッチするという意味不明な凄技を見せてくれる。
他にもジェットパックとかいう人間工学全無視の飛行警官が出てくるなど、狙っているのかそうでないのか定かではないが、なぜか笑えるシーンがちょいちょいある。
これもインドと日本のカッコイイの違いなんだろうか?
理由はわからないが日本人にはとにかく笑えてしまうのがボリウッドの面白いところ。
後半はシリアスな展開となり、ロイの遺産を狙うデーヴラージの攻勢が激しくなる。
サーホーはそれを巧みにかわしながら、ロイの遺産とその鍵であるブラックボックスを入手する。
しかしそれを預かっていたヴィシュワクが側近の女性カルキに裏切られ遺産を奪われてしまう。
しかし遺産は2兆ルピーではなくロイの家族の写真で、そこに写っていたのはヴィシュワクではなくサーホーだったという話。
ボリウッドらしくない急展開の連続で、アクションとしても普通に見応えがある。
ちょうど映画の折り返し部分で、アショークと思っていたのが実はサーホーであることが明らかになる。
ここから主人公が本物のアショークかアムリタに変わって、サーホーの動きが見えなくなったらもっと面白かったなかもしれない。
前半はサーホーの視点で進んで、後半は主人公交代、前半の主人公サーホーが最大の敵として現れるとか激アツだと思うんだが。
みなさんが楽しみにしているダンスももちろん満載。
今回は4シーン。どれもサーホーが美女と踊り狂っている。
本作のダンスはキレッキレというよりPV系。
パラシュートを投げ捨てるプール編がサイコーだ!
ダンスシーンの場所はあらすじに載せておいたので有効に使ってほしい!
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