【主人公はハエ!?】映画「マッキー」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2012年インドのファンタジー映画
主演者は、スディープ, サマンサ・ルス・プラブ, ナーニ

こんな人にオススメ!
・明るい作風が好き
・ボリウッドダンスに興味がある
・容姿に囚われないロマンスが見たい

映画「マッキー」が5分でわかる!

あらすじ

スディープの嫉妬

インドに住む青年のジャニは、近くに住むビンドゥに片思いしていたが、ビンドゥはいつもジャニにつれない態度をとっていた。

ビンドゥは寄付を募り社会に貢献する組織を運営していたが、その資金繰りに苦労していた。
そんな時、建築会社の社長のスディープから、15万ルピーの寄付をうけることになる。

自身の魅力に絶対の自信を持つスディープはビンドゥをランチに誘うが、ビンドゥはジャニがその様子を見ているのに気を取られ、終始上の空だった。
さらにスディープはビンドゥが市場でジャニと楽しく買い物をするのを見かけ、ジャニに敵意を燃やす。

その日仕事で遅くなったビンドゥは、ジャニを呼び出し家まで送ってもらう。
しかしその帰りスディープに拉致されたジャニは、ビンドゥからの愛しているのメールを見たスティープに足で首を絞められ殺されてしまう。

爆誕!最強のハエ

10日後、1匹のハエが生まれる。
そのハエはジャニの生まれ変わりで、姿形はハエだったが知能はジャニそのものだった。

ジャニはスディープに殺されたらことを思い出し、体当たりを試みるが全く敵わず、逆にスディープにはたき落とされる。
スディープの家でビンドゥの作ったマイクロアートを見たジャニは、ビンドゥのことを思い出しビンドゥの家を訪ねる。

ジャニが亡くなったことを心から悲しむビンドゥに、スディープは寄り添っていたが、その様子を見たジャニはスディープの耳元で飛び回り妨害する。
さらにジャニは、サウナに行ったスディープを追いかけ、顔まわりを執拗に飛び周ることでスディープを危険な目に合わせる。

スディープはビンドゥを文部大臣に引き合わせるため、空港で待ち合わせをする。
待ち合わせの前夜、ジャニはベッドに入ったスディープの耳元を飛び回り眠れなくする。
遅刻に気がついたスディープは急いで自宅を出るが、ジャニが交通整理の警官の周りを飛び、道路に混乱を作る。

スディープは部下から車を借り空港に向かうが、ジャニは車を運転するスディープの目に体当たりし、スディープは対向車と正面衝突する大事故を起こす。
薄れゆく意識の中で、スディープは1匹のハエがお前を殺すとメッセージを残すのを見る。

逆襲のジャニ

奇跡的に軽傷で済んだスディープだったが、医者にはストレスと疲労が原因と診断される。
スディープは昆虫学者にも相談するが、ハエが復讐を企んでいるなど信じてもらえなかった。
スディープが事故車に残る「お前を殺す」のメッセージを確かめにいくと、そこには怪しげな道士がおりスディープに予言を残す。

その頃、ビンドゥはジャニともう会えない悲しみにくれていたが、ジャニはその涙で自身がハエに生まれ変わったことを伝える。
ジャニは自身がスディープに殺されたことも伝え、ジャニとビンドゥは共にスディープに復讐することにする。

それからというものジャニはビンドゥが作った装置で体を鍛え、殺虫剤対策のガスマスクをし、さまざまな方法でスディープに攻撃を仕掛ける。
スディープの部屋に大砲のおもちゃがあることに気がついたジャニは、そこに火薬と弾を詰めるが、スディープの部下が大砲に紙を詰めたため失敗する。

ハエに悩まされるスディープは、家中に防弾ガラスと防犯カメラを施し、完全に密閉してしまう。
ビンドゥはスディープの家を訪ね、窓の外を見るふりをして隙間を作り、ジャニをスディープの家に招き入れる。
ジャニはビンドゥが作った鉤爪を装備しており、スディープを引っ掻き回して傷を負わせる。

スディープは投資家との大切な会議に参加するが、ハエに悩まされ続けたスディープはその場でジャニに踊らされ大失態を犯してしまう。
このことで投資家の1人がスディープの脱税を訴ることを決意し、スディープは隠し金庫の金を隠そうとするが、ジャニの妨害で全て燃やしてしまう。

全てが道士の予言通りになったことで、スディープは道士を訪ね、ハエの正体がジャニであることを知る。
スディープは道士を自宅に招き儀式を行うと、2羽に小鳥が凶暴化しジャニを襲うようになる。
ジャニは室内を巧みに逃げ回り、小鳥を使って部屋のセキュリティを破壊することに成功する。
部屋のセキュリティが誤作動したことで、スディープは儀式の火が燃え盛る室内に密閉され死にかける。

スディープの最期

スディープは部下に救助されたが、部下はハエの存在を信じず口論になる。
しかしその途中、スディープは偶然ビンドゥが見ていた窓に隙間があることに気がつく。
防犯カメラの映像を確認しビンドゥがジャニに協力していることを知ったスディープは、ビンドゥを自宅に拉致する。

ビンドゥはスディープを殺そうとするが失敗し、スディープはビンドゥを人質にとってジャニを足下にひざまづかせる。
スディープはかつてのようにジャニを踏み潰そうそするが、ジャニは針を持っており、スディープはそれを踏み抜いてしまう。
パニックを起こしたスディープはジャニを拳銃で撃つが外れ、家中が停電になる。

スディープは暗視ゴーグルとショットガンでジャニを狙うが、ジャニには当たらず逆に落ちてきたシャンデリアで大怪我を負う。
ジャニは針でスディープにとどめを刺そうとするが、スディープが偶然手に取った磁石に捕まってしまう。
隠れていたビンドゥも見つかり、スディープはジャニの羽を切り、ビンドゥの手でジャニの胸に針を突き立たせる。

スディープは火でジャニにとどめを刺そうとするが、ビンドゥはおもちゃの大砲が落ちているのを見つけ、自ら火に飛び込んで大砲に入る。
ジャニがかつて大砲に詰めた火薬に火がつき、大砲の弾はスディープの胸を貫きガスボンベに当たり大爆発を起こす。
スディープは跡形もなく亡くなり、落ちてきたハエの羽をビンドゥは首飾りにする。

その後、ビンドゥにしつこくつきまとう男にハエが襲い掛かるようになる。
そう、ジャニはハエとして再び帰ってきたのだ。

レビュー・考察

バーフバリ、マガディーラを手がけたボリウッド映画の巨匠、SSラージャマウリ監督の代表作。
世界一かっこいいハエの復讐劇を描く。

とにかく独特の世界観とシュールなCGアクションが魅力。
ちなみにマッキーとはハエの意。

種を超えた純愛の物語

ジャニは2年間ビンドゥに片思いしており、甲斐甲斐しくアプローチしていても全くビンドゥはつれない態度。
停電時ビンドゥがマイクロアートができるよう、パラボナアンテナを使って月明かりで照らしたり、22時の空メール一本で即迎えに行ったりとその努力は涙ぐましい。

それでもジャニにだけ寺院の供物を渡さなかったり冷たい態度のビンドゥ。
ビンドゥがつれないのは逆にジャニ自身を特別扱いされているからだ、とめげないのはインド男子の心の強さを感じる。
ビンドゥからきた空メールを見て、内容を僕が決められるんだから最高だと考えられるあたり天才である。
そして僕が決めた内容が「早く会いにきて」。しかも当たっているあたりやはり天才か。
登場人物がポジティブで明るく、見ている方も明るい気持ちにさせてくれるのはラージャマウリ監督に多く見られる特徴と言える。

そんなジャニだったが、嫉妬からスディープに殺され唐突にハエに生まれ変わる。
ビンドゥはジャニが亡くなってからその大切さに気がつき悲しみに暮れていた。
しかしジャニがハエとして生まれ変わったことを知ってからは、カフェでハエとデートするなど愛に姿形は関係ないという強い想いを見せてくれる。

さらにスディープへの復讐を果たすため、マイクロアートで培った器用さを活かしジャニにさまざまな装備を作る。
・殺虫剤対策のハエ用ガスマスクとゴーグル
・ハエ用筋トレ設備
・攻撃用の鉤爪
・大砲の火薬

そうしてスディープに復讐を果たし、ハエとして再び蘇ったジャニと生きていくことになる。
しかもジャニはビンドゥに近づく女性を攻撃するので、ビンドゥには誰も近づけない。
これビンドゥにとって幸せかな??まぁ本人が良ければOK!

ちょっと変わった性格のビンドゥさん

ヒロインのビンドゥ、ボリウッドの女優さんは強さと可愛さを兼ね備えた美人が多いが、この人も例外ではない。

しかしビンドゥさんはなかなか厄介な人間性をしている。
ジャニがどれだけ親切にしようが、礼も言わず、冷たくあしらう。
22時の空メールで飛んできたジャニに、何しにきたと言わんばかりの態度。
もはやツンデレを通り越してツンドラである。

しかしジャニが亡くなってからは態度が一変、ハエになったジャニに協力しスディープに復讐する。
その態度の変わりようにはちょっと戸惑わざるを得ない。

ジャニが生きていた時も、空メールの直後に突然アイラブユーのメールである。
受け手は混乱必至である。
閾値を超えたことで態度が極端に振れ、周りを振り回す人。っぽいな、この人。

ド迫力のCG

ハエが主人公の映画だけあり、CGがふんだんに使われている。
ハエがリアルで最初はきついが、見慣れてくると可愛く見えてくる。不思議!
CGと実写のミックスがうまく行っており、特にハエになったジャニが道士に操られた小鳥から逃げ回るシーンは大迫力。

道士のドクターストレンジもかくやという魔術で小鳥は凶暴化、ジャニを追って室内狭しと飛び回る。
ジャニが家の中にあるものをうまく使ってそれを撒こうとしたり、逃げ回るハエの視点と追いかける小鳥の視点が交互に入れ替わり、カーチェイスを見ているような迫力を感じさせてくれる。
一度は赤い粉末の中に押し込めた小鳥が、復活するシーンなんかほとんどフェニックスの生誕である。
カッコイイ。

もちろん歌と踊りもたっぷりと

ボリウッドといえば、唐突に始まる歌と踊りである。
本作でも例外ではなく、序盤でジャニがビンドゥを家まで送るシーンなんかはストーリー仕立てのPVのようである。
ところどころ微妙にジャニがかっこ悪いのだが、ビンドゥへの一途な愛を歌うジャニの姿には、現代の日本人が失った何かを感じさせてくれる。
ダンスの途中で水濡れした携帯が、その後なんで正常に動作したのかは謎。

ジャニがハエになっても歌と踊りは欠かせない。そう踊るのだ、ハエが。
音楽に合わせて腕立て伏せをするハエ、綿棒をリフトアップするハエ、スディープの髭を燃やしてキメポーズのハエ…
あれ、ハエなのになんかカッコいい…!?
ボリウッドここに極まれりという感じである。

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