不可視の宇宙人と戦う絶望的な撤退戦!?
2011年製作のロシア・アメリカ映画。
主演者はエミール・ハーシュ、オリヴィア・サールビー、レイチェル・テイラー。
姿の見えない宇宙からの侵略者から逃走するスリラー。
こんな人におススメ!
・新しい感じの宇宙人が見たい
・先の読めない展開が好き
・正体不明なのを明かすのが好き
あらすじ
降ってきた厄災
アメリカ人のベンとショーンはソフトウェアのプレゼンでモスクワを訪れたが、知人のスカイラーにその仕事を盗まれてしまう。
失意の2人は、クラブでアメリカ人女性アニー・ナタリーと出会う。
その時突然モスクワ市内は大規模な停電に見舞われ、空から明るい光のような「何か」が降ってくる。
その光に触れた者は一瞬で消し飛び、街中パニックに包まれる。
厄災の正体
数日間バーに隠れたベン、ショーン、スカイラーとアニー、ナタリーの5人が街に出ると、モスクワ市内はすっかりゴーストタウンと化していた。
車を奪ってアメリカ大使館に向かうが、姿の見えない光に遭遇し危機に陥る。
その光が通ると電気が灯ることを突き止めた一行は危険な昼間を避け、夜に移動することにする。
夜ブティックで光と遭遇したショーンは、ガラスが絶縁体となってショーンに気づかなかったことから、光が生体電磁波を感知していることを突き止める。
生存者
アメリカ大使館に着いた一行だったが、大使館には誰もおらず、静まりかえっていた。
大使館に残った記録からは、世界各地で同じことが起きていることがわかる。
しかし、1人外で別行動していたスカイラーが光に襲われ木っ端微塵になる。
残った4人はスカイラーが残した手がかりから、生存者のセルゲイとヴィカを見つける。
セルゲイは、光の正体は電磁エネルギーであり、電磁波を遮断する檻にいれば安全であることを発見していた。
セルゲイは電磁砲を作っており、光にダメージを与えることこそできたものの、倒す事はできず逆撃されて死亡する。
アニーも殺され、ナタリーとヴィカ、ベンとショーンだけが生き残る。
脱出
4人はラジオ放送で軍が潜水艦で生存者を救助していることを知る。
そこへ向かう途中で出会ったロシア人武装グループと地下鉄を辿って行くが、途中でベンが光の犠牲になる。
地上に出たショーンらが見たのは、地面の至る所から光の柱が立ち上る異様な光景であり、光の目的は電気を通す地下の金属であることがわかる。
その衝撃でナタリーが海に落ち、ショーンらとはぐれてしまう。
ナタリーを探しに出たショーンらは、電磁砲を使って光を倒すことに成功する。
ショーンは廃バスの中でナタリーを見つけるが、光の影響でバスはひとりで動き出す。
バスが壁にぶつかる直前で、ナタリーがバスを運転し、ショーンが光を倒す。
ショーンとナタリーは祖国に残るというロシア人グループと別れ、潜水艦に乗り込む。
ロシア人グループは光を倒す術を発見しており、ここから人類の反撃が始まると宣言するのだった。
レビュー・考察
宇宙人モノ。
だが今回の宇宙人はこれまでのとは一味違う。
タコ型でもロボットでもなく、エネルギー体なのだ。
それも人類には不可視。
人間が見えてるのなんてせいぜい360mm−800mmの波長だけ。
蛇とかみたいにその波長がいの紫外線とか赤外線とか見える生き物が地球にもいるのだから、地球外生命体が人類に知覚できなくてもなんの不思議もないな。
もしかしたら皆さんの食卓の一角に今日もひっそり座っているかもしれない。
エネルギー体かと思ったら、実は不可視のシールド張っているだけのロボットみたいなのであることがラスト付近で判明。ちょっと残念。
触れた人が消滅する光のエネルギー体とか結構ロマンがあったのに。
そんな強敵を前に容赦なく消滅するキーパーソン。
宇宙人の謎を説いた博士セルゲイも一瞬で消滅、ショーンの親友ベンもあっさり消滅。
その容赦のなさゆえに、先が読めない面白さはある。
続編作る気満々で力尽きたのかわからないが、伏線投げっぱなしで終わっており消化不良感は否めない。
俺たちの戦いはこれからだ!といい感じで終わるあたりも、帰って物足りなさを助長してしまっている。
そんな尻尾の切れてしまったトカゲのような一本。
新しい宇宙人の提案としては面白いから一度は見てみるといいと思います。