2009年製作のインド映画。
出演者は、アーミル・カーン、R・マドハヴァン、シャルマン・ジョーシー。
インドの学歴社会にエクスキューズを投げかけるコメディ。
こんな人にオススメ!
・今の仕事を続けていいか迷っている
・好きなことで生きていきたい
・暗い作風は苦手
映画「きっと、うまくいく」はどんな映画?
学ぶということ、その本質に迫る…コメディ!?
あらすじ
ファルハーンは学生時代に友人ランチョーが来るという話を聞き、友人のラージュと彼らの母校であるICE工大へ向かう。
そこにランチョーの姿はなく大富豪になった同級生のチャトゥルがいた。
チャトゥルは10年前、ランチョーと今日この場所で、どっちが成功するか賭けをしたという。
時は遡りファルハーン入学の日。
ルームメイトのラージュらと上級生にからかわれていたところにランチョーは現れ、上級生を電気で懲らしめる。
ランチョーは変わり者で、教科書的な答えをするチャトゥルとは対照的だったため、問題児として教室から追い出されたりしていた。
そんなとき、ランチョーはある学生の研究がうまくいっておらず、このままでは卒業できないと悩んでいるのを知る。
ランチョーは研究を手伝うことにし、自分の試験に怯えるラージュ「アールィズウェル(すべてうまくいく)」と説く。
そしてランチョーは研究のドローンを完成させるが、そのカメラが捉えたのは、その学生が自殺する姿だった。
ランチョーは学長にストレスによる自殺でこれは殺人だ。
この学校では点の取り方ばかりで学問を教えていないと言う。
怒った学長はランチョーに授業をさせ、ランチョーは競うばかりで、学ぶことを教えていないことをその場でおかしく説く。
学長はファルハーンとラージュの両親に怒りの手紙を送り、ランチョーはそれぞれの家で怒られることになる。
しかしランチョーはファルハーンの家で、彼の撮った見事な写真を見てエンジニアではなく写真家になるべきと言い、さらに怒りをかう。
ある時チャトゥルがスピーチをすることになり、その原稿をすり替えるランチョー。
チャトゥルのスピーチは失敗し学長を怒らせる。
怒ったチャトゥルは、10年後ここでどっちが成功するか賭けをしようとランチョーに言い放つのだった…
レビュー
ランチョー、ファルハーン、ラージュの三馬鹿が起こす事件を可笑しく描いたコメディ。
しかし全体のテーマはインドの学歴社会。
男はエンジニア、女は医者にという在り方に対するエクスキューズ。
決して軽いテーマではない。
どこの国でも同じだなぁ、理系偏差値ランキングも上位はほぼ医学部と理工学部だし。
この映画では盲目的にそこを目指すことの無意味さ、もったいなさを教えてくれる。
そして、何のために大学に入るのか?いい会社に入るためなのか?本当はなにを学びたいのか?をあたらめて考えさせてくれる。
好きでもないことを学歴のために勉強すること、その意味はあるのか?
しかも、この映画はその道も決して否定していない、優等生のチャトゥルは大富豪になった。
そしてインドではかならず付いて回る貧困の問題からも目をそらしていない!
重いテーマを面白おかしく、そして感動的に描いている。
なにより三馬鹿みんな綺麗なお顔にキラキラしたらおめめをしておる。
こんなに重いなテーマをコメディ調でつくってしまうボリウッドおそるべし。
ふざけたジャケットに惑わされそうになるが、本当に神映画。
ラストまでいくと感動が、止まらない…
ふざけた作りなのに要所要所でジワっときて、でも舐めた歌と踊りがあって、いい話で、これまでにない新世界の誕生を見た気持ちだ。
三時間近い長編なのに全く長さを感じさせない。
終始明るくって、また頑張ろうと前向きな気持ちにさせてくれる、そんな映画。
そして最後まで見たあなたは高らかに歌うだろう、アールィズウェル♪と
途中の歌と踊りを飛ばしたそこのあなた!
日本の学歴社会に毒されている、インドでボリウッドしてきなさい‼️