【自己肯定の末路!】映画「ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2017年オーストラリア製作のスリラー
主演者はダニエル・ラドクリフ, トーマス・クレッチマン, アレックス・ラッセル
ヨッシー・ギンズバーグのアマゾンでの実体験を記した著書の映画化

こんな人におススメ!
・人とは違う体験がしたい!
・アウトドアが趣味の方
・実話ベースの話が見たい

映画「ジャングル ギンズバーグ19日間の軌跡」が5分でわかる!

あらすじ

ジャングルへ

兵役を終えたヨッシーは普通の生き方に満足できず、特別な経験を求めひとりボリビアに向かう。
ボリビアで出会ったマーカスと意気投合したヨッシーは、マーカスの紹介で有名な写真家ケヴィンと知り合う。
3人で旅をしている途中、ヨッシーはカールという男に呼び先住民トロモナ族と出会うジャングルツアーに誘われる。
興味をもったヨッシーは、ケヴィンとマーカスをカールに引き合わせ、気乗りしない様子のマーカスも巻き込んでジャングルにいくことにする。

ジャングルは思っていた以上に険しく、3人はアスリアマスという村の手前でカールとはぐれてしまう。
道を誤った不安に駆られるマーカスはカールを待つべきと主張し、先に進むべきと主張するケヴィンが険悪な雰囲気になる。
そこにアスリアマスの村人が現れ、アスリアマスにたどり着いた一行は村人らに歓迎され、楽しいひと時を過ごす。

仲間割れ

手付かずの自然を楽しみながら先に進む一行だったが、歩き慣れないマーカスは足は血まみれになり、次第に遅れをとるようになっていた。
カールはマーカスの足が治り次第アスリアマスに戻ることを相談するが、トロモナ族との出会いを諦めたくないヨッシーは反対する。

ケヴィンは筏を作って川を下り、途中トロモナ族と出会い、下流の村から飛行機で戻るプランを立てる。
カールはこのプランに反対だったが3人に押し切られ、川下りをすることになる。
しかし筏は急流に巻き込まれ、その指示を巡ってカールとケヴィンが衝突する。
怒ったカールは一人ジャングルの中に姿を消し、マーカスはケヴィンを咎める。

ケヴィンは川下りを再開しようとするが、カールは歩いて川を下ると主張する。
川下りに自信を持つケヴィンは、カールとマーカスを戻らせ、ヨッシーと川下りを続けることにする。

サバイバル

筏は順調に川を下っていたが、途中で急流に飲まれ筏は座礁してしまう。
先にケヴィンが岸まで泳ぎ、川に取り残されたヨッシーを引き寄せようとする。
しかし座礁していた筏は限界を迎え、ヨッシーは急流に落ち流されてしまう。

溺れながらも岩場に泳ぎ着いたヨッシーは岩壁を登り、川を流れてきた自身の荷物をキャッチする。
ヨッシーはケヴィンを探して回るが見つからず、メッセージと幾らかの食料を置いて川下向け歩いていく。
ヨッシーは、夜陰に紛れ迫ってきたジャガーを火で追い払い、額に寄生した虫を自らとり、孵化途中の鳥の卵を食らって途中の村クリプラヤを目指す。

クリプラヤに辿り着いたヨッシーだったが、そこはすでに廃墟になっており、さらに下流の村ルレナバケを目指すことにする。
実はヨッシーの足もマーカスと同じように血まみれで、臆病だと思われたくなくてずっと痛みを隠していた。
そのことを正直に告白したマーカスに、ヨッシーは心で詫びるのだった。

その頃、ケヴィンは川で気絶しているところをルレナバケの住人に救助されれていた。
ケヴィンは、ヨッシーの捜索を警察に依頼しセスナで空から捜索するが、それを見かけたヨッシーの叫びに気づかず飛び去ってしまう。

それでもケヴィンはヨッシーの生存を絶望視する警察を説得し、川を熟知する男ティコを紹介してもらう。
男もヨッシーの生存を絶望視したが、ケヴィンの決死の説得に折れ、エンジン付きの船で川を遡り捜索する。

原住民との出会い

夜、眠っていたヨッシーが物音で目を覚ますと、原住民の女性がジャングルの中で一人泣いていた。
原住民の女性はヨッシーに警戒していたが、ヨッシーは懸命に語りかけ彼女を保護する。
ヨッシーはこの女性と一緒に森を歩いているつもりだったが、隣で寝ていたはずの女性はいつの間にか姿を消しており、幻覚だったことがわかる。

再び一人で歩く始めたヨッシーは沼に嵌まって身動きが取れなくなってしまう。
枝葉を手繰り寄せ、なんとか沼を抜け出すも体力を使い果たしたヨッシーはその場に倒れ込んでしまう。
意識を失いかけたヨッシーは自らの体をカミアリに咬ませ、その激痛を鞭にジャングルを抜ける。

河原にたどり着いたヨッシーはそこで宇宙の壮大な幻覚を見る。
そこにケヴィンとティコが船で捜索にくるが、眠っていたヨッシーに気がつかないまま去ってしまう。
目覚めたヨッシーは去りゆくケヴィンに呼びかけ、ケヴィンは去り際にヨッシーに気がつく。
ヨッシーは無事ケヴィンに救助され、ルレナバケに軌跡的な生還をする。

結局途中で別れたマーカスとカールは戻ってこず、カールは当局に追われていたことがわかる。
トロモナ族も実在せず、カールが彼らをジャングルに誘った理由も分からなかった。

レビュー・考察

実は実話シリーズ。
自然を甘くみたバックパッカーがジャングルで遭難する話。

厨二病:ヨッシー

普通の人生に納得のできない男ヨッシー。
刺激を求め親の反対を振り切って、バックパッカーの旅に出る。
カールがする“普通の観光客が行かない場所“の話にまんまと唆され、よく考えずにジャングル探検にGO!
案の定、剥き出しの自然はヨッシーが思っているほど優しくなく、仲間割れの挙句に遭難という憂き目にあう。

ヨッシーの動機は、自身の蛮勇を示し、普通とは違うと思われたいという厨二病的な承認欲求にある。
それは、臆病だと思われたくなくて足の怪我を隠していたことによく表れている。

ちなみにヨッシー・ギンズバーグは実在の人物で、この映画は彼がアマゾンのジャングルで3週間補給もなく生き延びた実体験を映画にしたものとなっている。

本当の勇気:ルーカス

ルーカスはヨッシーより慎重で、ジャングル探検にも否定的だった。
しかし仲間との旅を続けたい気持ちが勝り、結局探検に参加する。

育ちの良さげな彼にジャングルはあまりに過酷だった。
寝ていて顔に蛾が止まっては驚き、夜の豪雨に辟易し、カールが狩った猿肉を食うことも躊躇う。
剥き出しの自然を舐めてかかったことがルーカスの失敗。

しかし彼はヨッシーと異なり早い段階で足の出血を告白していた。
ヨッシーやケヴィンに呆れられたが、これにより歩けなくなる前に対処できた。

自然と対する時に、1番必要な勇気は進む勇気ではなく、撤退する勇気。
身近な例だと、登山口の目の前まできて、天気が怪しければそのまま帰る勇気である。
それができない者は、いつかヨッシーのように大きな事故に遭うことになる。

ちなみに原作によればヨッシーや彼の足の怪我は、靴擦れなどではなく、菌で足が腐った模様。
えげつないね、アマゾン。

半可通の危機:ケヴィン

旅慣れた写真家ケヴィン。
足を引っ張るルーカスに苛立ちながら、カールが止めるのも聞かずに筏での川下りを強行する。

その勇気は、カールにキャプテン・アメリカと皮肉られ、結果としてチームの分断とヨッシー遭難の直接の原因となってしまった。
ヨッシーが作ったリスクを、こねて回してデンジャラスに育て上げたと言える。

ちょっと慣れた素人が専門家より詳しいと思い込むことの危険性を教えてくれる。
しかし最終的には、彼の勇気と責任感がヨッシーを救うことになる。

怪しげなガイド:カール

ガイド料一人$50と格安で、命懸けのツアーをしてくれる人物。
その正体は当局に追われているお尋ね者で、トロモナ族も実在しなかった。
が、サルをハントして食べるなど、そのサバイバル術は本物。

おそらくジャングルの適当な所で、3人を始末して金目のものだけ奪う計画だっただろう。
ルーカス哀れ。

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