今日は以前のエピソードに続いてきかんしゃトーマスのチョットいい話を紹介しよう。
話は第1シーズン第4話「でてこいヘンリー」
きかんしゃのヘンリーが、自慢の緑と赤のボディが雨で汚れるのを嫌ってトンネルから出てこなくなり、事故防止ため出入り口を塞がれ身動きが取れなくなってしまう話。
雨で汚れるのを嫌ってトンネルから出なかったのに、今度はそのせいで自慢のボディはホコリにまみれ、蜘蛛の巣で汚れることになってしまう。
この時点でちっぽけなプライドを守るために引きこもったが故に、自身を損なってしまう内容になっており、現代の引きこもり問題を予見した内容になっている。
そして続きとなる4話「ヘンリーだいかつやく」
4話は3話で引きこもったヘンリーを、ベテランのゴードンがからかうところから始まる。
しかしゴードンの安全弁にエラーがあり、ヘンリーの隣で止まってしまう。
そこに現れた我らがトップハム・ハット卿。
ゴードンが引いていた客車を小型きかんしゃのエドワードに引かせようとするが、パワー不足でうまくいかない。
ゴードンはヘンリーに引かせるようハット卿に進言し、ハット卿はなるほどとその案を採用。
ヘンリーが客車を引いて、エドワードが後ろから押すことで無事に駅まで客車を運ぶことができた。
ハット卿はヘンリーとエドワードの活躍を称え、ヘンリーは旅客に感謝される。
ヘンリーは仕事後整備員に綺麗にしてもらうことに喜びを覚え、雨に濡れることを厭わなくなりました。
めでたし、めでたし…
という話。
この話、ハット卿の卓抜したマネジメント能力が随所に発揮されている。
ハット卿はきかんしゃたちの上司だ、エドワードに客車が運べないのは百も承知だったろう。
それでもやらせてみて、故障したゴードンにヘンリーに客車を引かせるよう進言させたあたりがまずスゴイ!
初めからヘンリーに引かせるようハット卿が指示をしていたらどうなるか?
故障したゴードンはポンコツ扱いになってしまう。
そこをゴードンに進言させることでゴードンに名誉回復の機会を与えているのだ!
その汚れ役の役割を若いエドワードとかでなくゴードンにさせるのも人事の妙だ。
さらにヘンリーにお客さんからの賞賛という成功体験を与え、自ら前向きに仕事するようにしている。
もちろんハット卿自らヘンリーとエドワードを褒めるのも忘れない。
どうだろうこの完璧なマネジメント能力‼️
こうなるとゴードンの安全弁が壊れたのも偶然とは思い難い!
ハット卿の活躍はそれだけにとどまらず、最後は自分の帽子をきかんしゃから落として、ハゲ頭を晒してまでオチまで提供する万能っぷりだ。
引きこもったヘンリーをむやみにしかり飛ばすでなく、自分から出てくるよう仕向けて誰も傷つけない。
どうだろう、上司の鏡と言えないだろうか?
トップハムハット卿の上手な部下の叱り方はコチラ!