【地球の勝者エイプ】映画「猿の惑星 キングダム」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2024年のアメリカ映画
主演はオーウェン・ティーグ、フレイヤ・アーラン、ケヴィン・デュランド
エイプが覇権を握った地球を描く猿の惑星リブートシリーズ第4作

こんな人にオススメ!
・猿の惑星シリーズのファン
・エイプ同士の争いを見たい
・人類滅亡後の世界を知りたい

映画「猿の惑星 キングダム」が5分でわかる!

旅立ち

サルインフルエンザにより人類が知性を失ってから300年、地上は知能を得た類人猿たちのものとなっていた。

チンパンジーの若者ノアは、儀式の試練を行なっていた森の中で人間がいた痕跡を見つける。
ノアの集落ではワシをパートナーとして暮らしており、ノアの父は偉大なワシ使いだったが、その愛鷲であるイーグルサンはノアのことを馬鹿にしていた。
儀式のため危険な崖からワシの卵を取ってきたノアだったが、儀式の直前にその卵を割ってしまう。
代わりの卵を採りに夜の森に入ったノアだったが、仮面を着けた猿の武装集団と出くわす。

シーザーのためにと語る武装集団はある人間の女を探しており、ノアの集落が女を匿っていると考え集落を襲撃し滅ぼす。
ノアは救出に向かうが歯が立たず、武装集団の指揮官であるゴリラのシルヴァと戦闘になり敗北、助けに入った父も殺されてしまう。
ノアが気がつくと武装集団はいなくなっていたが、集落は焼け野原と化しており、ノアが最後に逃したイーグルサンだけが無事だった。

武装集団に攫われた集落の仲間たちを助けるためノアは旅立ち、その先で同様に仲間を奪われたオラウータンのラカと出会う。
ラカは人間の書物を持ち、シーザーの教えである「エイプは集まると強い」「エイプはエイプを殺さない」という教えを守って生きていた。

ノアとラカは共に仲間を助けに旅立つが、その途中ノアを追いかけてきた人間の女と出会う。
ノアとラカは女を連れて旅を続けていたが、その途中で野生動物と暮らす人間の群れを見つける。
その人間の群れにもシルヴァ率いる武装集団が女を探しに現れ、次々と人間達を捕虜にしていく。
女はノアとラカの助けで無事に逃げおおせるが、女は言葉を話せる人間で、名をメイと言った。
メイは武装集団のアジトを知っており、彼女もまた仲間を助けるため、アジトを目指していた。

アジトへ

メイを加えたノアとラカだったが、橋でゴリラの武装集団と遭遇し、メイが川に流されそうになる。
それを助けようとしたラカが川に流され行方不明になり、生き残ったノアとメイも武装集団の捕虜になってしまう。

ノアとメイは朽ちた軍港にある武装集団のアジトに連行され、ノアはそこで奴隷にされていた集落の仲間たちと再会する。
メイは特別な部屋に連れて行かれ、武装集団の王プロキシマスに古代ローマ史を教えるトレヴェイサンという男と出会う。

プロキシマスは野心的なボノボで、シーザーを自称し、軍港にある貯蔵庫の扉を開け、その中にある道具を入手したいと思っていた。
プロキシマスは人間がかつて興した文明について学んでおり、貯蔵庫の中にある文明を得れば進化ができると考えており、そのために言葉を話せる人間たちの生き残りであるメイを捜索していたのだった。

ノアは仲間たちと捕虜になってしまい力を落としていたが、そこにイーグルサンが現れノアの手に留まる。
もうイーグルサンはノアを馬鹿にしておらず主人として認めていた。

メイは貯蔵庫にある特別な本のような物を探していると言い、それにより人間が失った知能を取り戻せるという。
ノアはメイと協力し、貯蔵庫の中に入り、海水で貯蔵庫の中身を破壊する計画を立てる。

ノアは幼馴染のスーナとアナヤの力を借り、メイの指示のもと軍港の海岸線に沿って建てられた堤に火薬を仕掛ける。
しかし仕掛けの途中でトレヴェイサンに見つかり、メイはトレヴェイサンを絞殺する。

貯蔵庫の戦い

ノアたちが崖を登って貯蔵庫中に入ると、そこには薄暗いながらも電気が通っていた。
そこでノアたちはかつて人間が読んでいた絵本を見つけ、エイプが人間に飼われていたことを知る。
メイは貯蔵庫の端末からハードディスクドライブを取り出し、大切に持ちだす。

貯蔵庫の最新部には大量の戦車が保管しており、メイが貯蔵庫の扉を内側から開けると、外側にはプロキシマスが待ち構えいていた。
プロキシマスがスーナを人質に取ってノアを脅したため、メイは拳銃でエイプを殺しスーナを助ける。メイはプロキシマスの手に戦車や銃が渡るのを防ぐため、防波堤に仕掛けた火薬を爆発させ、防波堤を壊す。

海水はあっという間に貯蔵庫を満たし、ノアやプロキシマスらエイプたちも貯蔵庫内に流される。
貯蔵庫内に海水が満たされる中、ノアたちは必死に脱出しようとするが、ノアの目の前にシルヴァが現れ戦闘になる。
シルヴァは圧倒的なパワーでノアを追い詰めるが、ノアは身の軽さを活かして狭いところにシルヴァを誘い出し、シルヴァを海中に沈める。

無事貯蔵庫を脱出したノアの前にプロキシマスが現れ、ノアはその圧倒的な力の前にノックアウトする。
しかしノアが歌い始めると、奴隷にああ荒れていた周囲のエイプたちも立ち上がり、ワシ達も一斉にプロキシマスに攻撃を仕掛けプロキシマスを崖下に落とす。

共存の道は見えず

集落に帰ったノア達は平和な日々を送っていたが、そこにメイが別れを告げに現れる。
しかしノアは全てを独占するまで諦めない人間との共存に疑問を持っており、シーザーの教えに懐疑的だった。
メイは拳銃を隠し持っていたが、人間とエイプの共存を唱え続けたラカの形見をノアから受け取り、その拳銃を使わずに去っていく。

メイが向かった先には近代的な基地があり、そこから出てきた防護服女性にメイは貯蔵庫から持ち出したハードディスクドライブを渡す。
基地の中には大勢の知能を持った人間が高度な文明を持ったまま暮らしており、ハードディクドライブを使って他の基地との通信を回復することに成功する。
ノアはかつてメイが覗いてた望遠鏡を見て、夜空を見上げるのだった。

レビュー・考察

プロキシマスの野望

プロキシマスはスタンガンの槍を部下のシルヴァに持たせるなど、文明の利器に強い関心を持っていた。
この力を使って進化を果たし、王国を大きくしようと企んでおり、貯蔵庫中にある文明に強い興味を持っていた。
エイプにとっては未知の文明を恐れず使いこなすあたり織田信長に通ずる物を感じる。

人間は信用しないスタンスで、貯蔵庫の道具を人間が持つことで人間が強くなることに警戒心を抱いていた。
その考え方はプロキシマスが亡くなった後、映画ラストで当たることになる。

植民地化した集落の財産と労働力を使って、王国を築く手法は古代ローマ帝国のやり方で、トレヴェイサンが教えたことを活かしていることがわかる。

メイの任務

メイは偶然ノアに出会ったのではなく、彼女の任務を達成するためノアについて来ていた。
メイの任務は貯蔵庫内にあるハードディスクを入手し、その暗号キーを使って基地の通信を回復させること。
これにより300年間孤立していた基地間の通信が回復し、人類の逆襲を感じさせるラストになっている。

メイが最初から群れの人間と違って、現代的なタンクトップとスキニージーンズを着こなしていたのが初めから伏線になっている。
トレヴェイサンを易々と締め殺すことができたのも、拳銃を初見で使いこなせたのも、彼女が工作員として訓練を受けていたからであると思われる。

メイは人類復興のためならエイプを犠牲にすることを厭わない。
貯蔵庫の戦いでは、世話になったノア諸共海水の下に沈めようとしていた。
この行為がノアの不信を買ったのか、ラストでメイと再会したノアの表情は明るくない。
ノアが貯蔵庫で人間の絵本を見て、かつてエイプが人間に囚われていたことも一因になっており、ノアが人間とは共存できないと考えるに至っている。
ノアの勘は当たっており、メイはノアを人類復興の脅威とみなしたのか、ラストでの再会時に拳銃を隠し持っていた。

ちなみにラカがメイに名付けたノヴァという名前は、前作聖戦記にいた少女ノヴァに由来しており、彼女もまたシーザー同様語り継がれる存在となったことがわかる。

エイプと人間の共存

ラストでメイはノアの暗殺を企んでいたようだが、奇しくも武器を持った人間を脅威と見做していたプロキシマスの考えが正しいことを証明することになる。
皮肉にもオラウータンのラカに命を救われたメイは、ラカの教えをノアに説かれて暗殺を諦めた。

しかしメイの活躍で人類は通信を回復。
再び人類がエイプに逆襲する第一歩を感じさせている。
人類が覇権を取り戻した時、野生の人類をどう処するのか見ものである。

前作

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