【不都合な月の真実】映画「ムーンフォール」が5分でわかる!【ネタバレあり】

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2022年アメリカ製作のSFアクション映画
主演者はハル・ベリー, パトリック・ウィルソン, ジョン・ブラッドリー

こんな人にオススメ!
・わかりやすいSFアクションが見たい!
・月の正体を知りたい
・ローランエメリッヒ監督のファン

映画「ムーンフォール」が5分でわかる!

あらすじ

ブライアンとハウスマン

2011年、スペースシャトルが機械の群れに襲撃される。
シャトルに乗っていたファウラーは無事だったものの、船外活動をしていたとブライアンとマーカスは直撃を受け宇宙に投げ出され、マーカスが帰らぬ人となる。
その後、この事故は人為的なミスと判断され、ブライアンは宇宙飛行士としての将来を断たれる。

10年後、カリフォルニア大学に一人の男が忍び込む。
男は巨大建造物学者ハウスマンといい、盗んだ月の軌道データを見てNASAに何かを連絡するも、全く相手にされなかった。
その時NASAでは公転していた月が軌道を変えたことを察知しており、月探査機の映像から月がガスを噴き出していることがわかる。

元宇宙飛行士のブライアンは、子供たち相手に宇宙に関する講演をすることになっていたが、そのことを知ったハウスマンはNASAとのパイプを求めてブライアンに会いに行く。
ハウスマンは実は月が巨大建造物で、軌道を外れていることをNASAに連絡するようブライアンに頼むが、ブライアンは相手にせずハウスマンを警備員に突き出す。

ブライアンは離婚しており、前妻との間に息子ソニーがいたが、ソニーは警察とカーチェイスをした挙句逮捕される。
ソニーの裁判を傍聴したブライアンは、その場で判事に楯突いてしまい、ソニーの保釈は絶望的になる。

月の秘密

NASAの計算では、軌道を変えた月は地球上空でバラバラになり、3週間後には破片がに降ってくると予想された。
NASAはこのことを隠そうとするが、すでにハウスマンによりSNSで拡散されていた。
NASAの所長は、国民への説明を求められるが、地球への影響はないと嘘の説明をする。
この頃から、地球各地ではパニックが起き始め、治安は急激に悪化していた。

ハウスマンの主張を思い出したブライアンは、ハウスマンが会合を主催することを知り会いに行く。
ハウスマンは実は月は白色矮星を動力とした巨大建造物で、その動力に異常を生じたため起動が変わったという。
NASAは欧州と協力し、月への調査に向かっていたが、月から謎の機械が出てきた調査隊は全滅する。

10年前スペースシャトルの事故で生き残ったファウラーはNASAの副所長になっていた。
ファウラーは機密扱いとなっている10年間のブライアンの事故映像を閲覧し、今回の事故は10年前と同じであることを知る。
さらに実はアポロ11号が月に降り立った時、NASAは月が進んだ技術の建造物であることを突き止めており、その秘密を守るためにブライアンは追いやられたことを知る。

作戦開始

月は軌道を元に戻そうと動き始めており、この影響で地球では洪水が起こりハウスマンとブライアンも洪水に巻き込まれる。
ブライアンとハウスマンはホテルの一室に避難していたが、ファウラーに連行される。

ファウラーによると月の軌道は調査隊を襲った機械の群れによって曲げられており、それを除くことができれば元に戻る可能性があると言う。
しかし月に近づいた文明機器は、調査隊のように迎撃されてしまうため、かつて動力なしでの着陸を達成させたブライアンに月に向かってほしいという。
ブライアンはソニーの釈放を条件に引き受け、博物館に展示されていたスペースシャトルエンデバーを持ち出す。

発射直前、発射基地を地震が襲いスペースシャトルのエンジンの一つが破損する。
ハウスマンはNASAが行った軌道計算のミスを指摘し、それを見たファウラーは残りのエンジンで月の軌道に引っ掛ける作戦を思いつく。
乗組員はすでに全員避難していたため、ブライアンとファウラー、ハウスマンの3人でスペースシャトルに乗り込むことになる。

月の内部へ

発射直前、基地を巨大な津波が襲う。
エンデバーも波に呑まれながらも離陸を成功させるが、ブースターの1基が破損、軌道がずれてしまう。
速度が遅すぎて軌道には乗れないと思われたが、何かに引っ張られるように軌道に乗ることに成功する。

宇宙ステーションで燃料の補給を受け、全ての電源を落とし必要な計算はすべて手書きで月に向かう。
すでに地球には月の破片が落下しはじめており、エンデバーの周囲にも大量の岩石が浮遊していた。

ブライアンは電磁パルス爆弾を積み込んだ着陸艇を無人で発射させ、これを囮にし機械の群れを誘き出そうとする。
しかし群れは着陸艇を無視して、スペースシャトルに向かってきたため、ブライアンはハウスマンが持っていたスマホを破壊する。
群れは電力と有機体が揃った時に襲ってくることがわかり、ブライアンたちは着陸艇に乗って月の内部に向かうことにする。
米軍は月への核攻撃を計画しており、これが実行されると放射性物質が地球に降り注ぐことになる。
ブライアンは作戦開始までの2時間以内に電磁パルス爆弾を起動することを決意するのだった。

ソニーの活躍

その頃地球では釈放されたソニーが、ファウラーの息子ジミーとその同居人ミシェルを連れてシェルターに向かっていが、途中で強盗に襲われ車を奪われる。

ソニーは母親とその再婚相手トムの一家に辿り着くが、付近は酸素が希薄になりつつあり、酸素ボンベを探しに消防署に向かうことにする。
ソニーらは消防署で再び強盗に襲われるが、壮絶なカーチェイスの末逃げ切ることに成功する。

月はかなり迫ってきており、地球上の酸素もかなり薄くなっていた。
シェルターまではたどり着けないことを覚悟したトムは、核攻撃を避けるため偶然見つけたコンクリート製のトンネルに向かうことにする。

対決

ブライアンらは着陸艇で、月の内部に入る。
そこは月のマントルに保護された巨大建造物で、その中央には巨大なリングが回転し月を安定させていた。
ブライアンが電磁パルス爆弾を投下しようとするとそれを察知した群れが襲ってくるが、着陸艇は勝手に動き出し、ブライアンらは施設の中に招き入れられるが気を失ってしまう。

目を覚ましたブライアンは月のオペレーションシステムに保護されていた。
月のシステムは、地球人の祖先はかつて銀河の遠いところで遥かに進んだ文明を築いていたが、管理AIが反乱を起こしナノテクの集合体と化し人類を襲いはじめたという。
月は人類が再起をかけた脱出装置であり、故郷から遠く離れた太陽系で人類が生きやすい地球を製造したという。

ハウスマンとファウラーがブライアンを助けに来て、やはりあの群れが月の軌道を阻害していることが明らかになる。
着陸時に壊れていた着陸艇はいつ間にか月の技術で修理されており、ブライアンらはそれに乗り込み爆弾を起爆させようとする。
誰かが着陸艇に残って爆弾を起動させなくてはならないためブライアンは、ファウラーとハウスマンを逃がそうとするが、ハウスマンは一人残って爆弾を起爆する。
ハウスマンは群れを引きつけてから起爆して群れを倒し、ブライアンとファウラーはその爆風を振り切って月から脱出する。

再会

月は地球に落ちる寸前だったため、着陸艇で脱出したブライアンは地球の高山に落下する。
米軍のヘリがブライアンとファウラーを迎えに来て、二人は愛する家族と再会を果たす。

見上げた月はそのマントルが剥がれ落ち、その本来の姿をあらわにしていた。

レビュー・考察

これぞハリウッドの王道!
完成されたビジュアル、無駄のないストーリー、一流の俳優たちが織りなすのは地球の危機を救う我らが正義アメリカ!
2時間オーバーながら全く長いと思わせないあたり、流石のA級映画といった感じ。

ブライアンの名誉

宇宙飛行士時代のブライアンは、動力なしでスペースシャトルを着陸させ、奇跡の着陸と呼ばれる成功を収めていた。
しかし、その後船外作業中群れに襲われ同僚を失い、ブライアンの過失と判決される。
実はアポロ11号の頃、月が巨大な建造物であることがわかっており、その秘密を守るためブライアンの過失とされていた。

それから10年ブライアンは離婚し、貧乏暮らしをしていたが、ハウスマンと出会いファウラーの誘いで再びNASAに帰る事になる。
ファウラーはブライアンがやってのけた軌跡の着陸の技術は、電力を察知すると襲ってくる群れに有効であると考えスカウト。
ブライアンはこのミッションを紆余曲折ありながらも成功させ、名誉を取り戻すという話。

ラストシーンで、ブライアンはソニーや別れた妻と再会していた。
元妻の現在の夫トムは、シェルターに向かう途中で酸素ボンベを娘に渡して命を落としている。

この後ブライアンは名誉だけでなく、家族を取り戻す感じになるのだろうか?
だとしたらトムもいいやつだっただけに、ちょっとスッキリしない…

ソニーのドラテク

ブライアンの息子ソニーは、ファウラーから息子ジミーと同居する留学生ミシェルをシェルターに送るよう託される。
途中強盗に襲われながらも、カーチェイスを制し逃げ切った。

このシーンがとにかくど迫力!
雪上路面を華麗なドリフトで走り、落下する月の破片や崩落する地面を豪快に乗り越える。
ハリウッド映画の真骨頂ともいうべき完成度に仕上がっており、一見の価値がある。
ちなみに、ソニーのドラテクは、彼が冒頭で警察とカーチェイスの末逮捕されたことがフラグになっている。

月の技術

月の内部がとにかく美しい。
幾何学的に組まれた骨格は円形のリングを描き、その内側では作物が栽培されている。
内部には酸素と1Gの重力があるのも当然で、人類の祖先が作ったため人類が使用する全体で設計されているのだ。

ハウスマンは、月が巨大建造物であることだけでなく、動力は白色矮星であることや、その用途が箱舟であるすら予見していた。
科学者というか、もう完全に預言者だな!
ラストで月のAIにスカウトされたのも頷ける。

月を作った人類が開発したAIが今回の敵役。
AIが自我を持って襲ってくるのは珍しいことではないが、ナノテクと融合し群れで襲ってくるのが目新しいところ。
この進んだAI、人類絶対殺すマンなので有機体と電力を感知するとそれ目がけて突進してくる。
基本攻撃は物理、つまりは脳筋である。

進んだ…AI?

例えば実体はなくハッキングで攻めてくるとか、もうちょっと進んだところを見たかったところではある。

解き明かされる地球の謎

地球には不自然な点が多いという。
太陽から遠からず近すぎず、生命が誕生するのにちょうど良い環境が整いすぎているというのだ。
月と太陽の位置関係にも不自然な点が多く、一直線に並ぶとちょうどすっぽり太陽が月の背後に隠れる大きさと位置関係になっている。

これらが偶然ではなく人為的なものだったら全て説明がつく。
そう、月は進んだ文明の作り出した構造物で、地球もまた月の文明が作り出した惑星だったのだ!
かつて人類はもっと宇宙の遠くで進んだ文明を持っていたが、進歩しすぎたAIが反乱を起こし次々と敗退。月を建造し、逃亡の末たどり着いたのが太陽系だったのだ!

太陽と地球、月の関係が絶妙なのはなんのことはない、そうなるように設計されたからに他ならない。
そういう陰謀説みたいのが、実は本当だったという怖い話。
でもガリレオの天動説がかつて相手にされなかったように、現在の学説なんて未来から見たら石器時代みたいなもの。
今馬鹿にされている学説こそが、実は本当のことだったとしても驚くには当たらない。
科学とオカルトだって、今のテクノロジーで説明できるか否かの違いしかないのだから。

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