今日は久しぶりにきかんしゃトーマスから秀逸なエピソードを紹介しよう。
この作品、実は大人が見ても面白いんだ。
前のトーマスの記事ではきかんしゃたちの偉大なボス、トップハムハット卿の寛大さに触れたが、今回はその卓抜した人材活用術に触れよう。
話はシーズン2第12話と13話「ディーゼルがやってきた」と「ディーゼルのわるだくみ」
トーマスたちのところに新たな仲間、ディーゼル機関車のディーゼルが登用されるところから始まる。
このディーゼル、見た目のとおり曲者である。
蒸気機関車の仲間達に媚びを売ったかと思えば、陰では馬鹿にするような発言をする。
さらには俺は偉いんだみたいな尊大な態度をとったりとやりたい放題だ。
それを蒸気機関車のダックに指摘されると、逆恨みしてダックの悪い噂を流して蒸気機関車達から彼が嫌われるように仕向ける。
そんな時にやってきたトップハムハット卿、なんとダックを配置転換してしまう。
しかしダックは異動先で良き友に恵まれ、事故を起こしながらも大惨事を避けるという活躍をあげる。
これにより無事元の場所に復帰する。
そしてその実直さを評価され、トップハムハット卿により悪い噂は払拭され、ディーゼルはまさかの解雇となってしまう。
この一連の話、幼児向け作品としてはありえないくらいリアリティに溢れてるいる。
まずディーゼルのキャラクター、裏表が激しく人を貶めることに恥を知らない。
みんなの会社にもこういうのいるかもしれないけど、幼児向け番組に出すとは…
まあダックも大企業、大西部鉄道の前職を誇りすぎるところがあったから、つけ込まれる隙はあったのだが、その辺の設定も妙にリアルである。
イギリス人の幼児教育が生々しすぎるぞ…
そして、トップハムハット卿の決断。ダックの配置転換。
全国の子供はおかしいよ!と思ったことだろうが、ここがこの作品の面白いところ。
トップハムハット卿にはその時点で事の真偽は掴めない、状況からディーゼルが臭いが確証はない。
ならば追い詰められたダックをまずは逃がして時間を稼ごうという考えだったのだろう!
環境の変わったダックはすっかり調子を戻し、床屋に突っ込むという事故で大惨事を防ぐ。
その間に調査をしていたであろうトップハムハット卿、諸悪の根源のディーゼルを解雇してダックを元の配置に戻す。
ダックの配置転換前にディーゼルを罰したら、ディーゼルは証拠もないのにとやさぐれる上ダックも居場所がないまま。
それを一度配置転換してから戻す事で見事に事態を終息している。
配置転換先の同僚もハト派のエドワードでダックもやりやすい。
なんて考え尽くされた対応なんだ…
トップハムハット卿のマネジメント能力の高さがうかがえるエピソードと言えるだろう!
Amazonさん、トップハムハット卿みたいな上司も売ってくださいよ〜
まさかのディーゼルさんリターンズ